ママブロネタ「趣味」からの投稿
アナの衣装というと、鮮やかなブルーのドレスに紫がかったピンクのマントを思い浮かべます。
しかし、あれはアナの色ではありません。
子供時代、戴冠式、エンディング…
アナのお気に入りのいつも着ている色はくすんだ明るい緑色、若草色です。
一方の鮮やかな青がエルサを表す色です。
それでは、ブルーとピンクの組み合わせは?
私は、それ以外のシーンでは自分の色を着ている姉妹が、
戴冠式ではエルサが、エルサが雪山でその衣装を脱ぎ捨てると
入れ替わるようにアナがピンクとブルーの衣装に変わるのが気になりました。
ハンス王子の初登場時のシャツとタイもブルーにピンクの組み合わせです。
●希薄な母親像
それでは紫がかったピンクが本来のイメージカラーのキャラクターは誰だったのでしょうか?
それはアレンデール王妃、エルサとアナの母親です。
彼女のイメージカラーは淡いピンク系の紫です。
アナやエルサが劇中で着ていたのより淡くくすんだ色です。
アレンデール王妃というキャラクターが曲者で、彼女の存在感はとても希薄なのです。
美しく優しいけどいつも夫であるアレンデール国王から一歩下がって従うだけ。
物語の進行に一切関わりません。
一般的に父性と母性というと、父性は教育や躾、母性は受容と共感を表します。
子育てというと父性がクローズアップされがちですが、ベースとして母性を欠かしてはなりません。
特に現代社会では父性過多、母性が希薄な子育てが多く見られます。
子供の問題行動などが社会問題になるとすぐに
「父性が不足しているのではないか?」
「もっと厳しく躾なかったからだ!」
といわれますが、実際に不足しているのは母性の方であるケースが多いように思えます。
統計的にも子供の非行率は母子家庭より父子家庭の方が高くなる傾向にあります。
経済的には母子家庭のほうが厳しいにもかかわらずです。
ところで一般的に父性(解決脳)は男性が、母性(共感脳)は女性が強いと思うのですが、
これはそうとは限らないし、
別に本当に男性であったり女性であったりしなくても良いと思います。
我が家なんか夫が包容力、共感力がとても高いタイプの男性で
私の母性不足を家族としてうまく補っています。
話をアレンデール王家に戻しますが、この家は国王がすべてを決め、王妃は存在感の薄い家庭です。
エルサは母親が好きです。
戴冠式のときに母親のヘアスタイルを真似ていたのが象徴的です。
でも彼女が恋焦がれていたのはありのままの自分を受け入れてくれる母性…。
エルサは目を輝かして魔法を喜んでくれた妹に母親を感じていたのかもしれません。
●エルサとアナの変身
エルサの本来の姿はブルーのドレスに三つ編みヘアです。
彼女は戴冠式の場面でのみ、ブルーのドレスに紫がかったピンクのマントを羽織り、
いつもアレンデール王妃がしていたのと同じアップヘアに髪を結い上げています。
そして、ノースマウンテンで父親の象徴である手袋とティアラを投げ捨て、
母親の象徴であるアップヘアをほどき、
エルサ本来の姿を誇張したようなケバめのヘアメイクとドレスに変身します。
脱ぎ捨てたマントは王家の象徴ともいわれていますが、
私は母性の象徴でもあるのではないかと思います。
アナの方は入れ替わるようにイメージカラーの若草色からブルーとピンクの衣装に着替えます。
オーケンの店に冬服がそれしかなかったから…というのが実際のところですが、
映画内の色のルールとしては、
このシーンでアナの肩に王家の存続がかかったことと
アナがエルサを迎えに行かなくてはならないことを表しているのです。
●クリストフとハンスの存在意味
物語の進行に直接かかわっていないではないかと論じられがちなクリストフですが、
私は彼がいなければこの物語は完結しなかったかもしれないと思います。
クリストフは、
奔放なアナにツッコミを入れたり頼りになる父性面と、
彼女もトナカイもトロールもなんでも受け入れられる母性面、
物語中危険なものと思われている氷の魔法に素直に感動する自由な心、
すごく人格のバランスの取れた男性なのですね。
(彼の問題点はちょっと自己完結しすぎなところです)
トロールの言うようにめったにいない、つかまえなくてはならないいい男です。
第一印象はあまり良くなかったクリストフですが、アナの心を動かすために必要な存在だったのです。
一方のハンス王子は、面長な顔立ちや表情の作り方がアレンデール国王に似ています。
そして、「僕たちは似てるね」とアナに共感してくれます。
アナがすぐに結婚を決意してしまうのも納得です。
立身出世のために他人を踏み台にして殺害も辞さない点は父性の暗黒面、
共感力でアナを捉え、成長させない点は母性の暗黒面を表しています。
偽りの(あるいは悪い意味での)父性と母性を持つのがハンス王子、
真実の(あるいは明るい面での)父性と母性を兼ね備えるのがクリストフなのです。
●父母を乗り越えて
「アナと雪の女王」のハッピーエンドで
「新世紀エヴァンゲリオン(TV版)」の最終回を思い出したのは私だけかもしれません。
簡単に触れると、エヴァ最終回はとても唐突で物語としては破綻していますが、
「父に、ありがとう」
「母に、さようなら」
「そして、全ての子供たち<チルドレン>に、おめでとう」
というテロップで終わるのです。
父性と母性の呪縛と苦しみから脱却することと、
父性と母性をいっぱいに感じて感謝することは実は同じなのです。
そしてそれが達成したときに子供は開放され、自分自身の心で成長するのです。
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