ママブロネタ「趣味」からの投稿
ポニョも大好きな「アナと雪の女王」。
最初に(ポニョ抜きで)映画館で観たときから、
可愛らしくも哀しい「雪だるま作ろう」等、親目線で見るとこの映画の子供の描写に涙を禁じえません。
親子関係や子育ての面からアナ雪を考えてみました。
ネタバレありなので未見の方はご遠慮ください。
●ラプンツェルからアナ雪へ
ディズニープリンセスの系譜というと典型的パターンは
悪者に不当に育ちを奪われ不幸な子供時代をすごしたにもかかわらず
美しく明るく素直で優しく成長したプリンセスがハッピーエンドを迎えるというものでした。
白雪姫やシンデレラなどは悪い継母がその役目を負っています。
近年のディズニープリンセスは悪い継母に象徴される不幸な子供時代を一歩踏み込んで普通の家庭に潜む育ちの奪いを描いています。
ラプンツェルでは悪い継母ではあるものの表面的には仲良し親子だったゴーデルとラプンツェルを設定し、
メリダとおそろしの森では実の母娘間の葛藤を描いています。
●アナと雪の女王における両親
「アナと雪の女王」の両親はエルサの魔法の力を恐れ、
城の門を閉じてエルサに魔法の力を抑え「be a good girl」(いい子にしなさい)と命令します。
エルサ本人の意思とはいえ、ほぼ幽閉状態です。
アナの方には何も知らせず、仲良しだった姉を奪い、閉ざされた城で育てます。
視聴者から見ると「毒親」「酷い両親」ですが、
善意からきているものですし、エルサの魔法でアナが死にかけたことを考えると両親を責めるのは酷かもしれません。
見ているほうは岡目八目で問題点がよく見えるものですからね。
ただ、育ちを奪われた子供のほうから見るとこれは悲劇です。
しかも、愛情や善意からきている虐待であり、
賢く優しいエルサにもそれはわかっていると思います。
だからこそ、出口がないのです。
劇中で国王と王妃はあっさり亡くなってしまい出口を無理矢理作っていますが
この歪んだ親子関係はそうしなければ破れないほどの恐ろしい呪いだったのかもしれません。
(メリダは平和的に解決していますが、
それをするためにはメリダのように2時間弱の映画のテーマを親子関係に絞る必要があり
それだとメリダとかぶってしまいます)
●「いい子」の呪いに支配されたエルサ
アナと雪の女王を英語版で視聴すると前半
「Let it go」に限らず「be a good girl」(いい子にしてて)という言葉がよく出てきます。
何故か日本語版では言われません。
これ、重要なワードだし、日本の子育ては大人の都合の「いい子」を強要するシーンが多いように思います。
是非積極的に訳すべきだったと思うのですが、「いい子」を重要視する日本人からの反発が怖くてあえてでしょうか。
いい子を強要されたエルサはいい子になれない自分を憎み、閉じこもって怖がっているだけの少女に成長しました。
しかも、思っていなかったとおりではない出来事が起こると
パニックを起こして事態を悪化させる癖まであります。
●放置子のアナ
アナの方はそれなりに愛情を注いで育てたように見えます。
しかし、アナにしても問題がないわけではありません。
実際はどうであれ、アナの子供時代の思い出といえば、暗く閉ざされた城で虚しく一人遊びしている思い出ばかり。
大好きだった姉のエルサに急に会えなくなった理由もわかりません。
チョコレートを頬張ったり階段を滑り降りるシーン、
馬車で足を投げ出してクリストフに注意されたりするなど
一見可愛らしいお転婆にも見えますが、同じ両親に成育されたエルサと比較してプリンセスとして適切な躾を受けたようには見えません。
出会ったばかりのハンスと事故とはいえ押し倒されても平然としていたりその日のうちに婚約したり、
クリストフにはとりあえず王族らしく居丈高に振舞ってみせるなど他人との距離感も少しおかしいですね。
●上の子は過干渉、下の子は放置
エルサとアナは極端な例ですがエルサとアナほどじゃなくても、
上の子に干渉や支配をしすぎたり、下の子をほったらかしにしたりするのはたいていの親がやってしまうと思います。
二人はやはり美しい心を持ったディズニープリンセスだから克服できたのですが、
そうでなかったらきっと恐ろしい結末になっていたことでしょう。
●男性陣も
クリストフとハンス王子も生育歴にどこか欠けたところがあります。
クリストフは馬小屋で歌う「トナカイのほうがずっといい」によると
すぐに殴る人間からトナカイやトロールに逃避したのではないかと思われます。
(英語詞でも「will beat you」とあります)
本当に虐待を受けていたのか、
荒っぽい氷の男達の中で育ったために正常な躾の範囲内だったのか、
はたまた小さな子供は足手まといだったのかはわかりませんがすぐ殴られたのは確かでしょう。
また、ハンス王子がアナに共感したのはある程度本当でしょう。
あのキュートな「とびらをあけて」、全くの嘘とは思えません。
もし、ハンス王子が詐欺師だったとしても詐欺師は一片の真実を混ぜるものです。
その方が相手を騙しやすいですし、ゼロから相手を感動させる作り話をするのはとても難しいからです。
欠損した子供時代の愛による補完と救済というのが「アナと雪の女王」の裏テーマなのかもしれません。
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