フ~ラフ~ラ、フ~ラフ~ラ。背中が揺れています。

 

 タイ、1年生。当時6歳の授業参観日。

 僕はその小さな背なかを見つめていました。

 タイの席は教卓の目の前、最前列です。

 子ども達はみんな2人ずつ席をくっ付けているのに、我が家のお兄ちゃんは女子2名に左右を挟まれた3人席の真ん中。

 

 両手に花?大人ならね。

 

 (あっ、左の席の子に話し掛けてる。そしてタイってば「シー」されてる…)

 すぐに今度はキョロキョロしだし、振り向いたと思ったらパパを見つけて手を振って来ます。

(キラキラ輝く目がなんてカワイイ…。いや、いかんっ)

「(口ぱくで)前向け!先生の話し聞け!」

 口を動かしながらジャスチャーしたら、なーに?と手を耳に当てている。

(授業中に話せるか!)

 ビシッ!と前を指さしたら、やっと前向きやがった…。

 間髪いれずに右の女の子にちょっかいを出し始め、バシッとはたかれる…。

 片時もじっとしていないタイを押さえ込むために、両脇を近所でも有名なおてんば娘で固めている意味を、パパはこの時初めて分りました。

 その後も見ているこっちがハラハラドキドキしながら授業参観は進んでいきます。

 

 「“お”には点が付いていますね。他にも点が付いているひらがな、『僕知ってるよ』『私知ってるよ』という人はいますか?」

 先生の質問にも、タイは率先して手をビシッ!っとあげ、「ハイッ!ハイッ!」とアピールしています。

「じゃあ、○○さん」

 残念、指されなかった。

「“か”です」指された女の子が答えます。

「そうですね、“か”も、点が付いています。他に分る人…」

「ハイッ!ハイッ!」

「△△さん」

「ハイ!“な”があります!」

「“な”、そうですね――」

「ああ~ボクが言おうと思ってたのにぃ~~」

 おバカ!でっかい声でもんくを言うな!と言いたいのを、タイの背中を見つつグッと堪えました。

「他には…?」

「ハイッ!ハイッ!!」

 タイはついに立ち上がってアッピール。…そろそろ先生あててやって下さい…。

「では…□□さん」

「なんであててくれないの~~!」

 即座に声を上げるタイに教室の空気が一瞬固まり、父兄は目をぱちくり。笑顔の先生は、こめかみがピクピクしているのを僕は見逃しませんでした。

 でもね、先生、目の前でこんなにアピールしている子どもを、次も『無視』しようものなら、オレがキレるよ……。

 

 タイは元気です。僕が見ている限り、他の子の2倍、いや3倍は元気です。

 多動だし、注意欠陥の素因もあります。でも、この子はいっつもキラキラ輝いているんです。

 希望のかたまり。可能性と、光のかたまり。

 大人にとっては眩しすぎる、太陽のようです。

 太陽も、その光が強すぎると、うとまれる事もあるでしょ?

 でも僕は、この光を、大人の無知から来る無意識の悪意なんかで、失わせたくないんです。

 

 

熊しっぽ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊からだ熊あたま

 

 

 突然ですが、奥さん(しーちゃん)のブログを紹介させていただきます。しーちゃんのブログの方が面白いんだよなぁ~…。

 夫婦ともども頑張らせていただきますチョキ

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奥さん(しーちゃん)のブログです。

 

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