血流が無くなってしまいミイラ化してしまった指は、もう切断するほかありません。
残った他の元気な組織に炎症が波及してしまうことを防ぐためです。
この患者様を診察したのは土曜日で、その午後には原因と考えられたシャントを閉鎖しました。
周囲に感染を併発していたため抗生剤を開始しています。
手術後には、痛みはだいぶ改善し、何日かぶりにぐっすり眠れたそうです。
その後新シャント作成、壊死した部分のトリミングを行い、退院まで後一歩となっております。
盗血症状の患者様はよく診察する機会がありますが、ここまで進行した症状は久しぶりです。
シャントのある上肢のむくみ、痛み、皮膚の病変は、ぜひ最初にシャント専門医に相談してください。
結構な頻度でシャントが関連していることが多いです。
もちろん空振りのこともよくあります。
でも、取り返しのつかないことになってしまわないよう、早めに目を通しておいたほうがいいと思っております。