
画面の右が肘、左が肩になります。右から左に向かって血液が流れていきます。
二カ所の狭窄部が少し間を空けて連続しています。
実はこの患者様、まえの病院でPTAを実施されたのですが上手くいかず、こちらに手術で新しいシャントを作成してほしいとご紹介されてきました。
よく見るとまだトライする価値のあるシャントと判断し、患者様とよく相談した上でもう少しPTAを頑張ってみよう、ということになったのでした。
この2ヶ月前にPTAで同じところを拡げたのですが、そのときもほぼ完全に狭窄は消失していました。
今回は2ヶ月での再発、さらに今回の拡張で毛羽立ちが強く残ったので、相談の上ステントを挿入しました。
こんなのです。

針金で作られたメッシュ状の筒で、自分で拡がろう、という力を持っています。
造影すると

二ヶ月前に諦められたシャントには見えませんね。
勘違いしないで欲しいのですが、ステントを入れたからといって、広がりが良くなるとか、今後狭くならないとかそういう訳ではありません。入れたことによるデメリットもあります。調査方法によってはあまり成績は変わらない、という報告もあります。
今回のような毛羽立ちには有効、であると思っております。
とても使いやすい、良い流れのシャントに生まれ変わりました。
患者様も満足しておられました。
今回は旅シャント?ですので仕事の話はここまでにしておきます。