地下水道 -32ページ目

地下水道

やくたいもないことばかり書きます。
こんなつまらない奴もいるんだと、思っていただけたら本望です。

改めまして、羽生選手のファンの皆さま、シーズン終了お疲れさまでした。

なんだかあっという間に終わってしまいましたね。いや、長く苦しかったような気もする。

あんなに頑張ってくれた羽生くんなのに、苦しかったというのは酷いか。

でも苦しかった。良い時も悪い時も、羽生くんを追っていくのは本当、生半可な覚悟では立ち行かない。

現地に駆けつけ応援された皆さん、毎日ブログを更新された皆さんには、本当に頭が下がります。

ありがとうございました。そしてこれからも、よろしくお願い致します。


私個人の反省としては、やっぱり全然追いきれなかったです。

今年初めてCSの契約をして、多くの試合を視聴できる環境になりましたが、実際は録画するのがやっと…

(録画に失敗した試合もありました。少し油断するとすぐに容量不足に。)

羽生くんや日本選手の演技は全部視聴しましたが、多くの演技がまだ未視聴のままです。

…これから観ます。来シーズン開始までに、全部観れるかな(汗)

フィギュアスケートって選手だけでなくファンも、オフから計画的に過ごさないとシーズンを迎えられないんですね。

仕事も家事も勉学も、シーズンまでに前倒しで進めておかないと…。

色々、考えさせられました。これから頑張ります。


羽生くんにとって今季は五輪のプレシーズンであると同時に、カナダに拠点を移しての初めてのシーズン。

コーチ陣が変わり、生活環境が変わり、そして何より世界選手権の銅メダリストとなった。

世界Jrを制して以来、破竹の勢いで駆け抜けてきた羽生くんにとっても、戸惑うことの多いシーズンだったと思います。

そんな羽生くんが今季決意したのは、出来ない事のすべてに挑戦するということ。

試合で決めたことのない4サルコウへの挑戦。大人のスケーティングへの挑戦。未知の表現への挑戦。

語学への挑戦もありましたね。

1つでも大変、でもあえて全てに挑戦する。無謀と言っても良い決断です。


現在出来ることのすべて、現在しか出来ないことの全てを出し尽くした昨季のロミオ。

現在出来ないこと、現在手中にないものの全てに挑んだ今季のノートルダム。

到達度は昨季に及ばなかったと思う。でも燃焼度は決して昨季に劣らなかった。

葛藤し、迷い、それでも全てを引き受けて挑戦する。

結局のところ、人というのはそうやって進んで行くしかないのだと、今季もまた若い彼に教えられました。

(そして同じことを先輩の大ちゃんからも。世界が認めるトップスケーターでありながら、余裕など欠片も見せず、

泥臭く死に物狂いで戦った大ちゃん。その姿にこそ、ベテラン選手の意地を見ました。)

無謀であっても、失敗のリスクがあっても、手を伸ばしたものにだけ掴める未来がある。

羽生くんにはきっと、未来の自分の到達すべき姿が見えているのでしょう。

どうかこれからも、自分の心を信じて真っ直ぐに歩んでいって欲しい。

そして願わくば、スケーターとして以外の人生を楽しむことも、躊躇わないで欲しいのです。

その心の感じることの全てが、氷上で見せる無限の世界に繋がっていくのだから…

そうだよね、ジョニー!


しかし、かえすがえすもあのワールドのフリーは反則だったなあ…。

いや、悪い意味じゃないです。予想外の結末という意味で。


振り返れば、何が何だか分からない、砂塵を巻き上げ吹き抜ける竜巻のようだったFAOIから始まって、

不屈のスピリットで2種の4回転を決め、氷に倒れこんでしまったフィンランディア。

この辺りまでは、はっきり言ってしまうと「ジャンプの、ジャンプによる、ジャンプの為のプログラム」と言った印象でした。

そこから、ノートルダムという大伽藍に命を吹き込むための、羽生くんの苦闘が始まったように思います。


羽生くんの表現にはいつも、その根底に音楽への共感と共振がある。

音楽に込められた思いに耳を澄まし、一心に感じて自分の心に重ね合わせる。

そして自らのエネルギーを注ぎ込み、その心を増幅して映し出そうとする。

誰の心にも届くような、生き生きとした鮮やかな命を持った物語として。

けれど、複数の人物の心模様が折り重なり、信仰や差別、人の世の孕む矛盾そのものが芯となるノートルダムは、

若い羽生くんの共感と共振で描き出すのには、難しい世界です。


どうすればノートルダム・ド・パリの世界観を表現出来るのか。

羽生くんなりに、ひとつひとつ手探りで考えているのが、日を追うごとに感じられるようになりました。

人物を演じ分けるのではなく、人の持つ心の複雑さを演じていく。

優しさをどんな風に演じるか。強さをどんな風に演じるか。

現世では成就しない愛のそれ所以の美しさを、苦悩の果てに得る永遠を、どう演じるか。

少しずつだけど形が出来て、ところどころ触れられるようになって。

NHK杯、グランプリファイナル、全日本。片鱗は見えていたのに…


ワールドでまさかの羽生劇場。ノートルダムの世界は遥か彼方に、何処を切っても「羽生結弦」

強引に幕を降ろされてしまいました。これって反則技だよね…でも…


強かった。美しかった。胸に沁みました。

だってそれは、羽生結弦という人の、生きる姿そのものだったから。

1年前のあの日、17歳の人生の重みに打ちのめされたように、

今回もまた、18歳の人生の熱さに打ちのめされました。

一生懸命心配して祈って、見守っているつもりでいたのになあ…

羽生結弦選手、やっぱり一筋縄ではいかない、とんでもない選手です。


来季はいったい、どんな物語を見せてくれるのでしょう。

噂では墜天使が降りてきて、衣装を創ってくださるそうですし(笑)

楽しみですね、皆さん。

とりあえず無力な私達は、気力体力の増進に努めて待つとしましょう。

(来季はやっぱり、フリーで3回のクワドに挑戦するのでしょうか…。それを思うと夜も眠れない。)



此処までお読みくださり、ありがとうございました。

いつもながらの乱文、ひらにお赦しくださいませ。