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地下水道

やくたいもないことばかり書きます。
こんなつまらない奴もいるんだと、思っていただけたら本望です。

ジョニーのアスリート人生もあとわずかとなりました。

2014年1月に開催される全米選手権、同年2月に開催されるソチオリンピック。

おそらくそのどちらかが、彼の最後の試合となるでしょう。


初めてのオリンピックに挑む羽生くんと、最後のオリンピックに挑むジョニー。

二人を同時に見届けるというとんでもないシーズンが、もうすぐ始まります。

一体どうなってしまうのか(私が)とっても不安ですが…。気をしっかり持ってついていきたいと思います。

両選手のファンの皆さん、よろしくお願い致します。


さて、来シーズン開幕までの数ヶ月の間、ジョニー・ウィアー思い出の演技を振り返ってみたいと思います。

2001年の世界ジュニア優勝から12年、彼はたくさんの珠玉のプログラムを見せてくれました。

表彰台に登ったプログラム、涙を見せたプログラム、苦い思い出のプログラム…。

どれもが忘れ難い、大切な宝物です。

いま一度あの頃のジョニーに再会して、彼の競技人生を見つめ直してみたいと思っています。

よろしければ、お付き合いくださいませ。


今日取り上げるのは、2004年のエキシビション「イマジン」です。

何故これなのか? 何と言っても曲が良い(そこを誉めるのか)。言わずと知れたジョン・レノン不朽の名作です。

今回1つだけにするつもりが選びきれず、またもや蔵出しになってしまいました。

でもこのエキシビションナンバー、本当に名演が多いんです。

お時間のある時、お気の向いた時に少しづつ、楽しんで頂けたら嬉しく思います。


ジョニーと言えばレディ・ガガというイメージが定着した昨今ですが、もともと彼のエキシビションは静かな曲が多いです。

それもどちらかと言えば地味で、クラシカルな感じのもの。

ゆったりとしたテンポの高揚感に乏しい楽曲は、本来スケーターには難しいものだと思います。

でも彼はジュニア時代から、こういった楽曲を滑り続けてきました。

サッチモの「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド」 ライチャス・ブラザーズの「アンチェインド・メロディ」

フランク・シナトラの「マイ・ウェイ」etc…

そしてこういったプログラムにこそ、ジョニーの魅力があるのです。

それは彼が何よりも美しいメロディーを愛し、音楽のメッセージを大切にする人だから。

彼はいつも、音楽の心を滑るのです。


ジョニーには優れた音楽性がありますが、ダンサー的な意味でのリズム感はあまりありません。

(言っちゃった…ごめんジョニー)

いわゆる“踊れるスケーター”ではないんです。 KOIの共演映像などを観るとそれがよくわかります。

一流ダンサーのステファン、リズム感がある…のかないのかよく判らんが瞬発力抜群のプル様に比べ、

ジュベールとジョニーの二人は明らかに、“不自由な人”です。

(勿論これはトップスケーター内の比較の話。一般レベルのリズム感は二人にもちゃんとあります!念のため。)

悪口では決してないんです。

例えばジュベールは、その無骨な不器用さが彼の性質の優しさと相まって、何ともいえぬ魅力を醸し出しています。

ジョニーもしかり。彼は類を見ないレベルで、音楽と調和することができるスケーターなのです。


フィギュアスケートではよく“音楽に負ける”とか“音楽に負けない”といった形容がされることがあります。

現在の男子フィギュアで最も表現力のある音楽性の高いスケーターと言えば、高橋選手をおいて他に居ないでしょう。

彼はまさに“踊れるスケーター”。 どんなジャンルの音楽でも自分の表現としてしまいます。

時には本来の音楽を解体し、新しい世界に生まれ変わらせるような神業さえやってみせる。

ある意味、音楽に勝ってしまうのです。そこにあるのは、高橋選手の創造した世界です。


対してジョニーはどうか。彼はいつも音楽と共に生きる。彼にとって音楽は心の鏡なのです。

ジョニーのエキシビションに接するたび、改めてその使用楽曲の美しさに気付かされます。

彼の滑る姿から、その音楽の美しさや込められたメッセージが立ち昇ってくるのです。

彼の身体をとおして、濾過された思いの結晶が、きらきらと零れ出すように溢れ出す…

それが、ジョニーの魔法です。


さて、長々と語ってしまってすみませんでした。

動画主さまに心より感謝して、3本の「イマジン」をご紹介させていただきます。


① 2004年エリック杯エキシビションの動画。画質が綺麗です。

会心の出来で1位を獲得した後とあって、とても伸びやかに滑っています。

"You may say I'm a dreamer. But I'm not only one."

ジョンの言葉に答えるように降りる美しいジャンプ。

夢見るように滑るスパイラルと、その腕や指先の繊細な美しさ…。

腕を挙げてそっと降ろす。たったそれだけの仕種が喩えようもなく美しいのです。

そして後半の、長い長いトラベリングキャメル。

穏やかな曲調に込められたジョン・レノンのシンプルで尊いメッセージが、力強く心に響いてきます。


② 2004年1月、全米選手権初制覇のエキシビション。

記念すべき「イマジン」初披露。画質は粗めですが神演技です。

この時ジョニー19歳、オールバックの髪型でバッチリ決めていますが、まだどこかあどけなさが残っています。

何と言っても出色なのはスピン、冒頭のスピンの美しさには驚かされます。ジャンプも綺麗。

前年は怪我による棄権や連盟とのトラブルで殆ど試合に出場できず、地区予選から勝ち抜いた全米選手権。

達成感と自信に満ち溢れた、全米王者の演技です。


③ お待たせしました! 皆が大好きな2004年NHK杯の「イマジン」です。

もうね、私はこの年のHNK杯ジョニーしか記憶に残っていない。それくらいインパクトのある日本デビューでした。

名解説が懐かしい。これ、五十嵐文男さんですよね? 私はこの方の解説が現在でも一番好きです。

解説者も実況者も思わずうっとり… 凄く誉めてくださってます。

この時は自国の先輩スケーター、ティモシー・ゲイブルを2位に押さえての優勝。

機嫌が良かったんでしょうね。ジョニーが大サービス! いつもより余計に廻っております(笑)。

淀みなく流れるスケーティング。トラベリングキャメルで自然に湧き上がる歓声に、鳥肌が立ちます。

アンコール、張り切ってポーズを取るジョニーの姿に会場を包む温かい笑い声…。

ジョニーにとってもファンにとっても忘れられない、幸せの瞬間でした。


動画主様に感謝してお借りします。
① 2004年エリック杯EX「Imagine」
http://youtu.be/wO00x8MXFZY


動画主様に感謝してお借りします。
② 2004年全米選手権EX「Imagine」
http://youtu.be/vRUDucbDTZQ


動画主様に感謝してお借りします。
③2004年NHK杯EX「Imagine」
http://youtu.be/8v_wlWM1xPM



ここまでお付き合いくださった皆さま、本当にありがとうございました。