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地下水道

やくたいもないことばかり書きます。
こんなつまらない奴もいるんだと、思っていただけたら本望です。

最近どうにも気の塞ぐことが多く、仕事以外は部屋に籠り、音楽を聴いていました。
なかでも、シベリウスのピアノ曲はよく聴きました。


シベリウスは、交響曲やバイオリン協奏曲でその名を知られる作曲家ですが、
生涯にわたり数多くのピアノ曲を残しています。
「樅の木」や「ロマンス」など広く親しまれている佳曲もありますが、
大半はスケッチをそのまま描きとめたような小曲ばかりです。
彼が終生愛したのはバイオリンで、ピアノ曲は小遣い稼ぎでしかなかったとも。
(シベリウスは若くして名声を得ましたが、酒とギャンブルに溺れる浪費家でもありました。)
しかし、簡素であるがゆえ引き立つ旋律の美しさ、脆ささえ感じさせる透明感は、捨てがたい魅力があります。


特に1904年、ヘルシンキ郊外ヤルヴェンバーに移住してからの作品は、玄妙ともいえる味わいがあり、心惹かれます。
例えるなら一筆描きの水墨画。過剰な情熱の削ぎ落とされた、寂寞感さえ漂わせる音楽。
愛する家族と奥深い山荘に籠り、長い隠遁生活を過ごしたシベリウスの心象風景だったのかもしれません。



6つのバガテルOP.97から2曲。1920年、シベリウス55歳の時の作品です。

6つのバガテルOP.97No.5「即興曲」
http://youtu.be/jK3DpMNyIZk



リヒテルと並び立つロシア・ソビエト連邦の巨匠、エミール・ギレリスの演奏です。
ギレリスと言えば鋼鉄のタッチと称され、神々しく重量感のあるピアニストの印象でした。
こんなに繊細な抒情性をも持っていたとは。
ギレリスはシベリウスやグリーグの小品をこよなく愛し、しばしばアンコールで披露していたそうです。
6つのバガテルOP.97No.2「歌」
http://youtu.be/sGU5EOuf2DQ



シベリウスのピアノ曲と言えば、日本では館野泉さんですね。たくさん録音を出されています。
紹介の2曲は、シベリウス・アカデミーのマリタ・ヴィータサロのCDで聴いています。
(興味をお持ちになった方、お勧めです。)


以上、ブログの書き方を忘れないためのリハビリ更新でした。
シベリウスのピアノ曲が、どなたかの慰めになる事を祈りつつ。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。