2  命あっての食べもの・飲みもの
          自然海塩100%とは
「ではまず『これから飲む物』からいきまひょ。
塩=精製していない自然の物。これは食塩として通っているもので、塩化ナトリウムほと
んど100%に近いもので、日本ではこれを食塩と呼んでるわけや。日本で法律で認められ市販が
ゆるされているのはこれだけや。この取り過ぎが命とりになるわけや。これはぎょうさん
取ったらあかんねん。塩は自然ものでないとあかんのや。これには二つある。自然海塩、100%海水をそのまんまお塩にしたものでそうあらへん
(注・平成九年四月一日平釜製法による特
殊用塩の製造・販売が認可された-資料参照)。
もう一つは外国から輸入して来たものにニガリを
加えて作った自然加工塩や。
自然海塩やったら一日30g、水に溶かして飲むのや」
ーーギョッ!!30gですか。もう少しまかりませんか。
「あきまへん。まかりません」

一日10g以下にせえと言われ続けてきたんです。
今ここで30gなんて、体がビックリ通り越してトン死してしまいます。
「そんなことありません。いままで塩が足りないのにようまあここまで生きてこられた、ボケもせずにようやって来られましたな、というのがあなたさんですがな。人間、海の生物の三分の一の塩分がないとやっていけないのです。そのおおよその量が一日30g水に溶けるお塩です。
『食塩』ではありませんよ。自然海塩です。これは取り過ぎても最後は体外に出ます。心配いりません。でもしばらく血圧があがる人もおります」
ほら、出た。わたしは絶対に血圧あがると思いますから止めさせてもらいますわ。
何んとか塩取らんでもいい方法ありませんでしょうか?
「わたしのやり方はこの自然海塩一日30gを取るというのが原則ですわ。これやらなんだらわたしの治療は成り立たへんのですわ」
――そうですか?何んとか15gぐらいにしてもらえませんか?
「あきまへん。
30gです」
――ウーン。とてもそんなにたくさんなめられません。
「なめるんやない。水に溶かして飲むんです」
――でも塩辛いでしょう。海水みたく飲むんでしょ。

「なに、言うとります。海水と同じ濃度にしたら死にますがな。飲めません。そこで二番目の『水』が出番ですがな」
――何ですか、塩と水一緒にするんですか。
「そうですがな。水は1日3.5ℓから5ℓ飲みます」
―ーギャハハ、3.5ℓいったら1.5ℓのボトルで
2本半!!とても飲めません。5ℓだと三本半ですか?
ゴウモンです!!
「ゴウモンじゃありません。夏場になったら6ℓ。今年(平成九年)のような四〇度近い気温
が何日も続いた場合、つまり三四度以上の日は
水7ℓ飲まんといけません。水7ℓに天然塩40
g取っておれば熱中症とか脱水症にはならしません」
――考えさせてもらいます。
「考える前に何故かを聞きなはれ。水1ℓに対して天然塩9gを入れて〇・九%の塩水を
て飲むんです。海水の中の塩分は約2.7%です。1ℓで27gです。それは海水の約三分の一です。とにかく一日24時間平均して飲むことが大切です。一日三回コップで水を飲むなんてもんじゃありません。ジャージャー流し込むのです。そしてジャージャー体外へ流し出す。塩分を含んだ水が体内に残る、これは新鮮な水。塩分が薄くなった水が汗やオシッコで体外へと出ていくんです」
――そんなに飲んだらオシッコの回数、とくに24時間平均に飲むということは夜中でも飲むんでしょ。夜中のオシッコの回数も増えますね。
「増えます。当然です。でもそのうち夜中のオシッコの回数は減ります。お水が足りないと古いお水が尿道を刺激してかえってオシッコの回数は多いのです。塩を十分に含んだ水は体内の巡回も快調です。新しい元気なお水が入ってくると選手交替で体外へ出ていくんです。水の取り過ぎは血液を薄くしすぎるという医者がいます。薄いことより、濃すぎることによっていろいろあちこち病気が起きているのですから、薄すぎる心配はいらんのですわ。
薄くなりそうになるまでには、えろう時間がかかります。心配せんでよろしい」
――飲めますかね。
「自然海塩入りの水は甘いのです。天然のポカリスウェットや。気がついたら飲むという習慣をつければええのですわ」
〈註〉わたしの場合、目に付く場所に1・5ℓのボトルが置いてあります。家・オフィ
ス・外(水筒入り)といった具合です。目にとまったら飲む。そういうのが習慣になっています。
それでも診察に行くと「ハイ、水が足りません」とやられます。塩は自然海塩1〇〇%という「最進」
(山口県下関市の「最進」製造・販売)を使用。
約450ml入るコップの水に目分量で4g位の塩を入れて混ぜて飲みます。冬でも氷を入れておくと飲みやすい。
――わかりやした。
破れかぶれでやってみましょう。
『そんな焼けクソはいけまへん。習うよりは慣れろと言いますがな。体がそれになじめば良いわけで、その効果は四日後から出ますからやってみなはれ』
べに花イチバン
―それじゃ二番目の『食べもの』はどうなのでしょうか?
「緑・黄色野菜をべに花油、塩で炒めてまず食べなはれ」
――みどりと黄色のものと言いますと葉っばものですか。これわたし、好かんのです。
「好くの好かんのと言うとる場合やおまへんでっしゃろ。命がかかっておりますのや。あんたさんの
命がのうなるか、生き残るかの瀬戸際だっせ。
あんさんの命助ける正義の味方だっせ。それが青菜、黄色もんですがな」
――でも食べたくないんです。今まで食べたことないんです。体が受け付けないんです。
「そんなことありません。体が受け付けないのでのうて、あんさんの体の中のバイキンが青菜がきらいなんです。青菜はあんさんの白血球を元気にしますがな。お水とお塩、青菜がサボっている白血球の目をさまさせるんですわ。本来の仕事につけさせるんですわ。バイキンが受け付けない、バイキンの抵抗はあります。しかし白血球部隊が活躍を始めれば、
もっと青菜類が欲しくなります」
そうですか。ベに花油って言いますが、大豆油とかゴマ油ではいけませんの。先生はべに花油の会社から何かもらっておるんとちがいますか?
ハ、ハ、ハ⋯…
「貰うとりません。べに花油が一番ええのです。体の中に入ってアミノ酸化100%になるのがべに花油だということなんや。他の油は酸化したり、完全燃焼せえへん。腸の中で完全に燃えないとその中で腐敗が始まるんよそれを防ぐ働きのNo.1がべに花油、
これだというの見つけたわけや。
べに花油100%の表示のあるものやったらまず、どこのメーカーでも大丈夫なんや」
――ここでも塩使いますの? 
        30gとは別ですか?

「別や。体の中の水分は体重の約六〇%や。その水分の中に自然海塩が約0.9%含まれておらんといけないのよ」

――水に塩入れるのは1ℓに9gと言うのは
わかりますが、食べものの場合もいちいち測るんですかね
「それは全体としてアンバイをみればいい。自然海塩を舌の先に乗せてなめてみる。それで塩っからいと感じたらほどほどにする。味付けも同じや。味を付けながら毒味をする。ちょうど良い味というのがおますやろう。それでええんよ」
――かなりいい加減ですね。
「なに言うとる。人間の舌ほど微妙に判断できるものはないんですわ。舌が敏感になれば自分の体に毒となるものはここで見分けることが出来るんよ」
――緑か黄色のものなら何んでもいいんですか?
「何んでもいうわけにはいかへん。ほうれん草、キャベツ、からし菜、白菜、ニラ、ねぎ、アスパラは駄目やね」
―ギョッ!!ほうれん草はポパイ推せんですよ。キャベッのないトンカツなんて考えられないし、からし菜はともかくお鍋には白菜じゃありませんか。ニラ肉炒めなんて最高、カモネギ、アスパラは大好物なんですがね。
「これらは糖分を持っているんでね。同じ緑黄野菜でもいかん」
――いかんのよ、って?
「緑黄ものの青い葉っぱのとこ食べる。根っこ、茎、実などはあきまへん」
―あきまへんって青い葉っぱづけですか?
「そうや。これが一回の食事の半分以上の量を占めるように食べるんやねえ」
何んですか、ウサギですか、わたしは!!
「ウサギは全部葉ものや。半分やからウサギではない」
-
先生、それ屁理屈と違いますか?そんな青いもんが半分なんて、後の半分は何んですか?
まさかごはん食べるなとは言わんでしょうね?
糖分大好きバイキンマン
「それが言うのや。ごはんはあかんのや」
――もう先生、わたし、やめますわ。日本人ですよ。ずっとずっとごはん食べてきたんですよ。
野菜は食べないけれどごはんは三度三度食べてきたんですよ。先生、日本人やめろというんですか?
「そんなおおげさなもんやないわ。ごはんは澱粉や。体の中に入ると糖分になる。完全なアミノ酸にはならへん。酸化する。それが腸の中で腐るんよ。何十年もそれやってきて腸内はそのバイキンで一杯になっている。バイキンの好むもんは体内に入れない。これがわたしの方法や。これが教科書通りと違うところや」
――ごはん食べなかったら力が出ません。ごはん食べてるからわたしは生きてるんです。
「ごはんだけやあらへん。いろいろな物が腸の中に入ってくる。それがみんなみんな糖分になって
バイキンの食べ物になる。大好物なんよ。それがあんさんの病気の基になっとるんよ。それを絶つ。病気を治して元気な健康な人になりたいんなら、ごはん止めなはれ」
ーーできません。死んだ方がましです。
おいしいごはん、一杯飲んだ後食べるお茶づけの味、ああ生きてるなって感じる、それをやめろというなら死んだ方がましです!

「そう思ったら死になはれ。死ぬまでにあちこち体が痛んで七転八倒してそれで死になはれ。

体中バイキンに占領されて死にとうない、死にとうないというて死になはれ。妻や子どもや仲間を残して死になはれ。それでええんやったら死になはれ。命は医者のわたしが治すのやあらへん。

あんたさんがやるんやから」

ーー先生って冷たいんですね。治してくれないんですね。

「治しますがな。こうやれば治るというとるのですがな。それを実行して治すのはわたしではのうて

あんさんだいうだけのことや」

【註】 何人かに一人はこういうやりとりになります。中には怒ってバカバカしいと言って途中で帰ってしまう人もいます。また、グッと容体が悪くなってから「先生たのみます。

他の医者ではちっともよくならない。仕方がなくあきらめました。ちゃんと守りますから助けて下さい」という方もいます。