辰吉丈一郎というボクサーは、多くの人々にとって特別な存在です。
世界チャンピオンに相応しい、圧倒的な攻撃力と華麗なディフェンス。
そしてなにより辰吉選手の試合は、前後の人間ドラマも含めて観客を惹きつける、危うい魅力にあふれています。

辰吉選手の試合は、いつもハラハラドキドキさせられます。
端的に言うと、辰吉選手はよく打たれるボクサーであり、世界チャンピオンになったボクサーとしては異例なほど負けの多い選手なのです。
ダッキングやスウェーバックなど、素人でも凄さがわかる非常に高度なディフェンスを誇りながらも、無意識のうちに左手が下がるという悪癖を抱え、辰吉選手はよく相手の右をもらいます。
しかし、辰吉選手はさがりません。
基本的に勝ち気な荒くれ者が多いボクサーのなかでも際立つ、辰吉選手の気合い。
常に前へ前へと歩を進め、リスクを冒してでもノックアウトを狙いにいく、そのファイトスタイル。
多くのファンが、辰吉選手の試合に熱狂し、試合会場で、TVの前で『た~つよし!』と辰吉コールを叫びます。

辰吉選手は、勝っても負けても、観客を魅了するのです。
辰吉選手は、勝っても負けても、カッコ良いのです。
辰吉選手は、勝っても負けても、僕たちのヒーローなのです。

僕は、今回のエントリーをすべて現在形で書いています。
そうです、辰吉選手はいまだ現役プロボクサーなのです。
39歳のいまも、辰吉選手はトレーニングに励み、いつ行うのかわからない試合に向けてコンディションを整えています。
るみ夫人は、その著書でこう語っています。
『丈ちゃんがなにをどうしようと、わたし達家族の丈ちゃんに対する尊敬の念は変わらない』

浪速のJoe、あんたやっぱりカッコ良いぜ!

-------

無責任な1ファンとしての意見ですが、辰吉選手の勇退を心から望みます。

-------------

今日の動画:ロッキー シルヴェスタ・スタローン主演
      僕のなかで、不動のベスト1です。