反射的に評するには何とも重すぎる記事だ。これは業界の新たな火種となり、今後長くくすぶり続けることになるだろう。そして、その出口はいったい何処にあるのやら。

 

 

人生のなかで優先するものの違いに気づくのに、ぼくは少々時間がかかったということだ。

 

松尾のこの悲愴に満ちた一文が、事の重大性を物語っている。人が持つ本当の価値観とは、ほとんど最終兵器と言っていいほどに、念入りに隠された凶器に近いものなのである。松尾はある日突然、信頼を寄せた相手が隠し持った凶器で心臓を貫かれてしまった、ということなのだろう。

 

俺はジャニーズ事務所が嫌いだ。一刻も早く消えて無くなればいいと思っている。

 

理由は単純。あれだけ事務所の発展に貢献したSMAPに対して、テレビ中継で世にも悍ましい公開処刑を実行し、長い時間をかけて醸成して来たあのグループの絆を、一瞬にして粉々に打ち砕いたからである。

 

あれは、タレントを守る事務所のやることではない。そもそもの思想として、この事務所はおかしいのだ。ジャニー喜多川の性犯罪が有っても無くても、元々ジャニーズ事務所は芸能事務所として極端に野蛮な存在の代表格だったのだ。現在地は、それに輪をかけてのジャニー喜多川なのだ。にもかかわらず、ジャニーズ事務所との関係性を第一に置いて価値を判断するステイクホルダーがわんさか、うじゃうじゃと世に蔓延ってしまったため、未だに自らJの言いなりになりたがるヤツらが減ろうともしない。

 

大人の事情で子供を傷つけて良いのか?ということじゃないのか。

 

傷つけた子供を使って、大人は見ぬふりで儲けていて良いのか?ということじゃないのか。

 

こんな当たり前のこと、こんな判りきった話ですら世の中に通らないのなら、それは世の中が間違っているからだろ?

 

人の価値観というものは、誰が何を優先するのかは、確かに千差万別だ。

 

しかし、子供を傷つけてまで優先しなければならないものが在るとする価値観は、「人のもの」であってはならないだろう?

 

松尾は勘違いしているぞ。それは「人生のなかで優先する」ものでは決して無く、「悪魔の所業として在る」ものだからだ。

 

ただし、相手のそれを悪魔の所業と決めつけるのは松尾の弁を一方的に採用しただけになるので、今後スマイルの言い分をしっかり吟味する必要があろう。いずれにしろ、芸能ビジネスがひっくり返るほどの騒ぎになるのは間違いあるまい。