昨日は母の日でしたね。
私は、実母よりどちらかというと義母の方が好きです。これは恵まれているのか、いないのか…。
義実家は、車で5分くらいのところにあります。義母とは、お互いに少々遠慮しながら、程よい距離を保っています。義父は多少押し付けがましいタイプですが、義母は基本的に私の意思を尊重してくれます。
それに対し、実母の私に対する姿勢は雑です。遠慮も尊重もあまり感じられません。
母は、自分が大事な人です。そして、世間体をとても気にする見栄っ張りです。また、物事を大袈裟に言う人です。
私は、小学校低学年の頃には既に、母は自分とは違う、合わない人だと思っていました。そして、何となく母は信用できない、何かあっても私を守ってはくれないと思っていました。
他県の国立大学に進学したのを機に実家を離れ、氷河期の中の就職や結婚も他県。実家には戻りませんでした。
今年(昨年?)の年末年始、久しぶりに帰省しました。その時、昔の話をしていた母の口から「アンタたちにあんまり関心なかったし。」というセリフが出ました。
私はやっぱり!と思い、思わず笑ってしまいました。
何となく感じていたことを、本人に認めてもらえたことが、逆に清々しい気持ちでした。
私の実家は割と古い家です。
大正生まれの祖母は四姉妹の長女で婿を取った総領娘でしたし、明治生まれの曾祖父も私が3歳くらいまで存命でした。
母は、跡継ぎである兄を産んだことで嫁としての立場が安泰になった人でした。
私や姉はいずれ出て行く人間だと言い、兄はいずれ面倒を見てもらう跡継ぎだと優遇して育てた母。
兄は、独身で実家住み。未だに母に食事や洗濯など身の回りの世話をしてもらっています。
私は末っ子だったせいか、祖母や父は可愛がってくれました。が、母に可愛がられた記憶はほとんどありません。なので、関心がなかったと言われても何とも思いませんでした。
私が母に対し、親孝行するのは善意であって義務ではない。必要な時期が来たら、できる範囲で自分を責めることなく、生活の手伝いや介護をすればいいと思えるのです。
そんな風に気持ちの余裕があるので、母が私に対して雑でも受け流し、優しくできるのです。私のそんな思いは母は知らないし、この先も言うつもりはありません。
跡継ぎは、次世代を作ってこその後継ぎ。兄は独身なので、いずれ実家はおしまいになることでしょう。お墓や土地も。