以前の記事『円と放物線が接する/重解』
http://ameblo.jp/accade/entry-11759949499.html
を改訂したものです。
旧版が冗長で却って読みにくい気がしたので、
簡潔を心がけ書き直すことにしました。
メインの問題は同じですが、
旧版が「グラフ上の変化」に重きを置いた説明だったのに対し、
「方程式の解の意味」に重きを置いた説明に変わっています。
同じ記事の修正版というよりは、「似たような」異なる記事になりました。


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今回は、次の問題がテーマです。

問題
と放物線
が接するようなkの値を求めよ。

解答ではなく、

1.接している状況を座標平面に書くと
  どんな感じか。何通りあるか。

2.「接する 判別式=0」なのか。

という2つの観点からこの問題を研究してみましょう。



≪1.について≫

まず、問題文から分かることとして、

 円は中心(0,0)で半径1、
 放物線はkに応じてy=x^2上下に平行移動したもの

であることをおさえておきましょう。

単位円を描いた後に、放物線を上下に動かして考えればいいわけです。


「接している状態」を思いつく限り描いてみます。





さらに、



最後のやつに関して、
「(1,0)(1,0)では接してないから違うんじゃないの?」ペンギン
と思うかもしれませんが、
放物線の頂点(0,-1)で接してるので、「接している」仲間に入れておきます。

  ペンギン
  「違うんじゃないの?」という気持ちはごもっともで、
  たしかに、「内接」や「外接」はしていません。
  最後のやつは内接や外接でない「接する状態」です。


こうして、
証明はしていませんがカメ「接する状態」は以上の3通りだとわかりました。

  カメ
  放物線の頂点で接する場合は、明らかに上図1番目と3番目しかありえない。
  頂点以外で接する場合も・・・たぶん上図2番目しかありえない。



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≪2.について≫

「接する」ことと「判別式=0」との関係を探って行きましょう。

円の方程式と放物線の方程式を連立させます。
を消去して、


この方程式で、判別式D=0として見ると、
より

となります。

kが放物線の頂点のy座標であることから
k=-5/4は、さっき描いたグラフの2番目


の状態であることがわかります。

D=0から1番目と3番目の状態は出てきません。

つまり、
D=0は接している状態の2番目と対応しているが、
1番目3番目とは対応していないのです。

「D=0」⇒「接している」

は言えますが、1番目3番目のように
「接している」からといってD=0とは限らず、
逆は言えないことがわかりました。




では、
D=0から1番目3番目が出て来ない理由はなんなのでしょう?


そもそも、方程式の解は、共有点のy座標を表しているのでした。
もっと正確な言い方をすると、
「共有点のy座標全体のうちの異なるy座標」を表しています。

例えば、3番目の図(k=-1の場合)で見ると、

において、共有点は(-1,0),(1,0),(0,-1)ですが、
それぞれのy座標0、0、-1のうち、異なるものは0、-1であり、
このy=0,-1が、2次方程式(k=-1)の解
になっています。

よって、D=0とは、
「共有点のy座標のうち異なるものが1個」の状態ということになります。

確かに、2番目のグラフは共有点のy座標のうち異なるものは1個です。


しかし、1番目

も見たところ、異なるy座標は1個です。

図よりk=1であることを使って、Dを計算してみると、
 D=5+4k=9>0
となります。

図では解は1個のはずなのに、判別式では2個と出ている…
音はすれども姿は見えずというやつですね。

犯人を捜すためにを解くと、
 (y+2)(y-1)=0 より y=1,-2
です。
y=1は図に現れている接点のy座標ですが、
y=-2の方は・・・-2ということは円の外なので共有点にはならないから、
図に現れるわけがない。

y=-2のときのxを求めると、となり、虚数解です。

y=-2が実数だったからうっかりしていたが、
今は未知数が2つあるから、両方実数ではじめてグラフ上に現れるのです。

よって、1番目の図というのは、

 yについては2つの異なる実数解だが、xについては虚数解

という状態であることがわかりました。



ここまで、知識がそろえば、
3番目の
が方程式的にどういう状態であるかもわかります。

yについては異なる2つの実数解です。

xについても基本的な考え方はyと同じて、
連立方程式からyを消去してできる方程式の解は
共有点のx座標のうち異なるものを表します。

図より、異なるx座標は3つあるので、
xについては異なる3つ!の実数解となります。

ここで、yを消去してできる方程式は

という4次方程式であることに注意しましょう。
4次方程式ですから解が3つあっても大丈夫です。

また、ちょっと考えると、
異なる3つの実数解のうち一つは重解であることがわかります。ウサギ

  ウサギ
  『円と放物線が接する/重解』(旧版)のように2つあった解が一つに重なる様子を
   考えてもいいし、今度書く予定ですが、2次方程式にわけても考えてもいいと思います。
   4次方程式の解の性質を考えることでもわかります。
   http://ameblo.jp/accade/entry-11931585889.html
   ↑方程式の解の個数に関する記事を書きました。ただし、2次方程式に
   わけて考えるのではなく、1次方程式と3次方程式にわけることで、
   実数係数の4次方程式の解は、(重解を重複して数えて、)
   1)4つの実数解 2)2つの実数解と2つの虚数解 3)すべて虚数解
   の3パターンであることを証明しています。
   よって、4次方程式が相異なる3つの実数解をもつときは、
   1)のパターンであり、3つのうち1つは重解ということになります。(2014年9月28日)