≪お知らせ≫
この記事の第2版http://ameblo.jp/accade/entry-11931555982.htmlが完成しました。
この記事では「グラフの変化」に重きを置いていますが、
第2版では「方程式の解の意味」を中心に書き直し、
文章の書き方もなるべく冗長にならないように変えました。
よろしければ、第2版の方もご覧ください。(2014年9月28日)

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問題
と放物線
が接するようなkの値を求めよ。

ここでは、解いたことがある人を対象に、
次の二点について詳しく見ていきたいと思います。


1.接している状況を座標平面に書くと
  どんな感じか。何通りあるか。

2.「接する判別式=0」なのか。


まず、1.について、
「接している状態が何通りあるか」ですが、





そして、

です。


「(1,0)(1,0)は接点じゃないじゃないか」
と言われるかもしれませんが、
(0,-1)で接してるので、この図でも円と放物線は
「接して」います。



次に、2.についてです。

「共有点なら連立方程式!」ということで、

を消去して、を得ます。

ここで、「接しているということは、判別式=0だから」と言って、

より

とすると、上図二番目

の状態しか出てきません。



なぜ一番目と三番目は出てこないのでしょう?




上図三番目

が出てこない理由は簡単です。
この図では、共有点のy座標は、2種類あるので、
の解は、相異なる2つの解をもつはずです。
したがって、そのようなkに対しては、D=5+4k>0となるからです。


では、
上図一番目

はどうでしょう。
こちらは、共有点のy座標は一つですから、
の解は一つ、すなわち重解だ!」
と思ってしまいがちですが、実は違います。

実際、D=0とならない(重解ではない)ことを
計算で確認できます。
図からわかるように、このとき、
放物線の頂点(0,k)は、(0,1)の位置にあるので、
k=1です。よって、



となり、確かに、D≠0です。宇宙人



しかし、D>0なら、解は2つあるはず。
もう一個はどこに行ってしまったのでしょう?


とりあえず、もう一個の解が何なのか、
方程式を解いて見ましょう。k=1を代入してやると、



となります。
y=1の方は、図に現れている接点のy座標です。
したがって、y=-2が例の「もう一個の解」です。
が、下図を見て明らかなように、y=-2で、円と放物線は
共有点を持ちません。(y=-2は円よりも下!)





このような食い違い(解は2個あるのに、共有点は1個しかない)
が生じる原因は、連立方程式


と、2次方程式


同値でないことにあります。


同値でない根拠としては、たとえば、
『連立方程式の方では、円の条件により、
yの範囲は、-1≦y≦1に限られるが、
2次方程式の方では、その情報がなくなってしまっている』
ことが挙げられます。

-1≦y≦1を考慮すれば、上で出てきたy=1,-2のうち、
-2は不適となるので、つじつまが合います。



じゃあ、「どうしたら同値なのか」というのは
気になるところですが、それをいろいろ根拠建てて
考えるのは面倒なので(筆者にはいまいちよくわからないので)、
各自やってもらうことにして、
ここでは以下のことに注意するだけにします。


まあ、

共有点のy座標を表していると思い過ぎるべきではない
ということです。
共有点を表しているのは、飽くまで


の方です。

は、
この連立方程式を、「接する」という条件の下で
解くにあたって、その過程で謂わば「道具」として
出てきたに過ぎないのです。
このように、捉えておいたほうが、間違いがないと、
最近思っています。



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以下、宇宙人マークを付けたところに関する補足です。

宇宙人のところでは、


の接点のy座標が「重解でない」ことを、計算で確かめましたが、
絵で理解することもできます。
重解というのは、
「絵」的には、重なるイメージです。
たとえば、今回の問題でD=0のときを例にとってみましょう。
下図のように、最初共有点が4個ある状態から、
放物線がだんだん下がっていくと・・・








のように、共有点が重なって2個になります。


これが重解の「重なるイメージ」です。


しかし、さっきの
「共有点は1個だが、の解が2個ある」場合
(円のてっぺんで接する場合)は、







となり、重なりません!
いや、2つの赤点(共有点)は、確かに「重なる」のですが、
重なるのは“x座標”であって、
y座標”は重なりません。
(私たちは、“yの”方程式を考えている!)
赤い水平線を参考にしてほしいのですが
共有点のy座標は、もともと一つであり、
接点で「重なった」わけではありません。

もっとよくわかるように、D=0(重解)の場合を、
赤い水平線付きでもう一度見て下さい。







(もちろんx座標も重なるが、)y座標が重なる様子が
お分かりいただけたでしょうか。

が重解をもつ(D=0)とは、
絵で見ると、
共有点が重なって接点となるときに、
共有点のy座標が重なって一つになることなのです。


このイメージを持っていれば、

での接点が重解でないことは、
容易に理解できます。