田村二郎『解析関数』によると、辻正次先生の言葉として、
関数論は幾何学である
が紹介されている。
関数論とは、複素関数論のことだろう。
ということは、複素数は幾何学的だということだろう。
関数論というほどものものではないが、
複素数の図形的なところが見られる問題を。
z=cos(2π/5)+isin(2π/5) とする。
このとき、1+z+z^2+z^3+z^4の値を求めよ。
これらzの冪たちは、複素平面の単位円に
正五角形の頂点として配置されている。
普通に計算して見ると、
1+z+z^2+z^3+z^4
=1+2Rez+2Re(z^2)
=1+2cos(2π/5)+2cos(4π/5)
=1+4cos(3π/5)cos(π/5)
=?
となり、値がわからない。
(もしかすると、気づいてないだけで、
計算できるのかもしれないが、今の所気づかない。)
しかし、図形的に見ると、正五角形の頂点である。
対称性から、0だろう。。![]()
力学っぽく考えれば、隣り合う力のなす角がいずれも2π/5で
あるような5方向から、同じ強さの力で引っ張ったときの合力である。
つりあうだろう。。
証明できるか?
この場合の対称性とはどういうことか考えて見ると、
それは、“回転”に関する対称である。
回転を証明にどう使うか?
正5角形の頂点をすべて足したものが0でなかったとする。
すなわち、
1+z+z^2+z^3+z^4=w, w≠0
この両辺を、回転させて見みよう。
2π/5だけ回転すると(つまり、両辺にe^(2π/5)を掛けると!)、
左辺の値は、正五角形の対称性より変化しない。
これは、左辺と右辺が等しくなくなってしまったことを示している。
両辺同じだけ回転させたのなら、等しいままでないといけないから矛盾。
よって、w=0しかありえない。
そういうわけで、
1+z+z^2+z^3+z^4=0

