お久しぶりです。
あまり書く事もないですが、
12月になったので、なんか書かないとなあと思って書きます。
行列プロジェクトは途中で止まっていますが、
やはり行列から離れることはできません。
高校の範囲から削除されても!
で、行列を習い始めると、
行列は足し算、引き算、掛け算は出来るけど割り算は出来ない。
と言われます。
もっと正確に言うと、割り算は“できるとは限らない”です。
割り算ができるやつを正則行列
というのでした。
つまり、正則行列とは、逆行列を持つ行列のことです。
正則行列は英語で言うと、regular matrixだそうです。
正則というと、なんかよくわかりませんが、レギュラーなんですね。
辞書によるとregularは、「いつもの」とか「規則正しい」とかいった意味のようです。
いつもいつも逆行列があるわけではないので、たぶん
「規則的な、きれいな」といった意味なのでしょう。
足す引く掛けるができて、割り算ができないというと、行列の他に
多項式
があります。
中学のはじめらへんの授業で、多項式と単項式を習いますが、
実用上は、両方とも多項式といって済ませることが多いように思います。
割り算のできる多項式を“正則多項式”と呼ぶことにしましょう。
ここで、行列の類推から次のような命題が思い浮かびます。
命題. 正則多項式は、逆多項式を持つ多項式のことである。
ただし、多項式P(x)の“逆多項式”とは、
P(x)・Q(x)=1
を満たすような多項式Q(x)のこととする。
これは正しいか?
ちょっと考えると、変なところがわかってきます。
逆多項式ってそもそも存在するのかということです。
多項式P(x)、Q(x)の次数をそれぞれn,mとすると、
P(x)・Q(x)の次数は、nmになります。
Q(x)がP(x)の逆多項式なら、n+m=0 (1は0次の多項式だから)
にならないといけませんが、
n,mは、0以上の整数なので、n=0かつm=0となって、
P(x)もQ(x)も定数となってしまします。
したがって、1次以上の多項式(つまり普通の多項式)には
逆多項式がないことになります。
これでは、逆多項式を考えてもなんにもなりません。
逆○○という概念は、多項式の世界には馴染まないのです。
多項式の割り算は、“割られる数”にあたる多項式が、
“割る数”にあたる多項式を因数に持っているとき割り算ができるのであって、
逆○○ではなく、因数分解できるかが重要となるのです。![]()
行列では“割る数”に当たる行列が、逆行列をもつとき
割り算ができる。
“割られる数”の方はなんでもよい。
因数分解という概念があるのかは知りません。
“割り算ができることもあるができないこともある”という面では、
行列と多項式は似ていますが、
同じ割り算でも、ちょっと違うのです。