高校でガウス記号というのを習うかもしれません。


教科書には書いてありませんでしたが、問題集に出ており、

その関係でか、授業でも多少やった覚えがあります。



定義は、


   xを超えない最大の整数を[x]と書く。

   記号[ ]をガウス記号という。


というものです。


初めて見たときは、意味がつかみきれませんでしたし、

しばらくしてからも、よく確認しないと、間違えてそうで不安でした。

「超えない最大の整数」というのが回りくどくて、わかりずらい。

一言でいいきれてなくて、否定語まではいってると、

たいてい意味をとりにくくになります。

作文やレポートでこのように書いたら、あまりよくない表現といわれるでしょう。


数学の定義は、このようによくわからないこともありますが、

裏には、その概念を使い始めた人の明確なイメージがあることが多いと思います。

しかし、その明確なイメージを数学的に、矛盾なく、厳密に、述べるために、

このような変な表現になってしまっているのです。


ガウス記号の場合は、

「xの整数部分を[x]と書く」というのが、ガウス記号を使い始めた人の

イメージだったのではないかと、筆者は勝手に思っています。

「[x]とはxを超えない最大の整数」という定義から、


   [3.14]=3 ,  [1.4142]=1


だということになります。これを見ると、


  3.14の整数部分(つまり、小数点以下を取り除いた部分)は3である

  1.4142の整数部分は1である


という事実と整合性があります。

それなら、「・・・を超えない最大の整数」などといわずに「・・・の整数部分」

といえばいいようなもんですが、

[ ]の中身が負の数のときは、そうもいきません。


-3.14を超えない最大の整数は、-4なので(なぜなら-4<-3.14<-3)、


   [-3.14]=-4


となり、整数部分といってイメージされる-3とは一致しません。


こんなややこしいことをせずに、[-3.14]=-3でいいじゃないかと

いいたいところですが、そうすると、グラフが下図のようになります。



Accademia Nuts-gaus2

手書き感満載で申し訳ないですが、まあこのようなグラフになります。

一方、「・・・を超えない最大の整数」という定義で書いたグラフは、



Accademia Nuts-gaus1
となります。

2つを比べてみてください。

上の方のグラフは原点に関して対象できれいですが、

きれいな階段型になっているのは下の方のグラフです。

どっちがいいかは好みの問題かもしれませんが、

数学的には、下の方が良いということになったのでしょう。

下のグラフの定義が採用されて現在に至るわけです。



ガウス記号についての詳しい経緯を筆者は知らないので、

これ以上詳しいことはいえません。

(ガウスとどういう関係があるのかも知りません。

「数論は数学の女王」とか言ってらしたから、数論で使ったのかなぁ?)


詳しいことはいえないので、

代わりに、高校のときの数学の先生が半分遊びで出された問題を

ご紹介致します。。



   問題. y=[x]のグラフで、白抜き丸(○)と塗りつぶし丸(●)とを

        入れ替えたものを、グラフにもつ関数の式を作れ。



つまり、グラフを書くと、



Accademia Nuts-gaus3

となるような関数を作れ、ということです。

ガウス記号の変種ということで、この関数をy=]x[ などと書いていました。

]x[ をちゃんと数学の式で書くとどうなるのでしょう。

ちなみに、当時の筆者の回答は「おしい!」をもらいましたが、

正解ではありませんでした。

みなさんも是非考えてみてください。

もちろん、ガウス記号([ ])を使います。