方程式 f(x,y)=0,g(x,y)=0 が与えられたとき、
それらの解 (つまり方程式をみたす(x,y)) をxy平面(xy座標)に描くと、
1つずつ、合計2つの図形が得られます。
そして、その2つの図形が共有点を持つとすると、
方程式
f(x,y)+kg(x,y)=0 (kは定数) ・・・①
は、その共有点を通る図形の方程式である、と聞いたような気がします。
f(x,y)=0やg(x,y)=0は、全く一般の図形を表しています。
つまり、f(x,y)=0やg(x,y)=0は、xy平面上
のいかなる図形でもよいということです。
「xy平面上の図形」とは「xy平面にある図形」という意味です。
「どこどこにある・・・」という意味で「どこどこ上の・・・」という言い方をします。
英語にすると "figures on the xy-plane" となるのかどうかは知りませんが、そんな感じです。
ここでもし、一般の図形を表すのに、方程式y=f(x)を使うと、
たとえば、下図のようなy軸に平行な図形(直線)x=1が漏れてしまします。
x=1はどうやったって「y=(xの式)」という形には書けないので。
というわけで、f(x,y)=0即ち「xとyの式=0」という形を使うのです。
上の図形なら、x+0・y-1=0と書けますから、確かに大丈夫です。
一般化がうまくいっているのを確かめたところで
①をもう一度見てみるとちょっと変なところがあります。
f とg がともに一般的なら、f とg のどっちが優れているということはなく
f もg も平等のはず・・・
ならば、①でg だけに定数kがついているのは不平等ではないのか。
この手の問題を解いたことのある人なら知っていいるように
①では、図形g(x,y)=0を表すことができません。
図形g(x,y)=0は、
2つの図形f(x,y)=0,g(x,y)=0の共有点を通る図形の一つ
ですから、①で表せてほしいのに!
この場合、定数をf につけた
hf(x,y)+g(x,y)=0 (hは定数) ・・・②
を使うことになります。
この辺の話を考慮すると冒頭の命題は次のようになります。
方程式 f(x,y)=0,g(x,y)=0 が与えられたとき、
それらの解をxy平面(xy座標)に描くと、合計2つの図形が得られます。
そして、その2つの図形が共有点を持つとすると、
方程式
f(x,y)+kg(x,y)=0 (kは定数) ・・・①
は、その共有点を通る図形のうち、
g(x,y)=0以外の図形を表すことができる
また、次のようにもいえます。
方程式 f(x,y)=0,g(x,y)=0 が与えられたとき、
それらの解をxy平面(xy座標)に描くと、合計2つの図形が得られます。
そして、その2つの図形が共有点を持つとすると、
方程式
hf(x,y)+kg(x,y)=0 (h,kは定数) ・・・③
は、hとkの値をそれぞれうまく選べば、その共有点を通る任意の
図形を表すことができる
「任意の・・・」は「あなたの好きな・・・」、「どんな・・・でも」、「すべての・・・」
といった意味です。
では、①~③のような方程式が、共有点を通る図形を表すことを確かめましょう。
①を使って考えます。
ここで確かめるべきことは、
ⅰ) 方程式①は、kをうまく取れば、g(x,y)=0以外などんな図形でも表す
ⅱ) 方程式①が、f(x,y)=0とg(x,y)=0の共有点を解に持つこと
の2つです。これは青字の一番下の行の言わんとしていることを2つにわけたものです。
まず、ⅰ)です。
とりあえず、①がなんらかの図形を表していることを確かめましょう。
①の左辺は、「(xとyの式)+(xとyの式の定数倍)」ですから、
つまり、「xとyの式」です。
よって、①はxとyの方程式ですから、解はxとyの組(x,y)でありxy平面上に書くことができます。
従って、方程式①は何らかの図形を表します。
次に、g(x,y)=0以外などんな図形でも表すことを確かめましょう。
f(x,y)とg(x,y)は一般の、つまりxとyの式ならどんなものでもいいから、
f(x,y)+kg(x,y)は、xとyの式ならどんなものにもなりえる。
しかし、これではⅰ)を示せていない。
確かに、f(x,y)+kg(x,y)は任意のxとyの式になりえるが、
それは、f(x,y)とg(x,y)を変えるのに伴って、任意のxとyの式になれるのであって、
kを変えるのに伴って、任意のxとyの式になるとまでは言えていない。
ⅰ)が言わんとしているのは、青字の最下行ですから、青字の前半も考慮して、
f(x,y)とg(x,y)が与えられて、(つまり、f(x,y)とg(x,y)は決めてしまってから)、
kの値を変えることで、f(x,y)+kg(x,y)が任意のxとyの式になる、ということである。
例をフローチャートに書くと、
( f(x,y)とg(x,y)は、xとyの式ならどんなものでもよい )
↓
< じゃあ、f(x,y)=1+cos(2x)+x-y,g(x,y)=1-cos(2x)-y にしよう >
↓
( kは任意の定数 )
↓
< じゃあ、k=1にしよう。あれ、半角の公式を使うと
f(x,y)+kg(x,y)=2cos^2(x)+2sin^2(x)+y=2+x-2yより、
y=x/2+1
だ。波の共有点を通る直線が出てきた! >
という具合です。(なんかフローチャートのためだけに大げさなことになったけど。。)
そして、任意の図形を表せるとまでは言えない(表せるかもしれないが証明できてない)どころか、
ある図形を表すことができない例(←つまり、上の否定)があります。
f(x,y)=x-y+1,g(x,y)=-x-y+1とすると、共有点(0,1)を通る円x^2+y^2=1が
存在するがkをどんな値にしても、f(x,y)+kg(x,y)は2次式になりえないから、
したがって、円を表すことができない。
そういうわけで、
青字の③が出てくる方は「任意の」は誤りで、「与えられたf(x,y)とg(x,y)で作れる限りの」である。
その上の青字は単に「g(x,y)=0以外の図形」といっており、
「g(x,y)=0以外の任意の図形」とはいっていないので、
「~任意の図形」が作れるわけではないと読めるが、
見方によっては、「~任意の図形」が作れるとも読めるので、
ここでは、丁寧に
「g(x,y)=0以外の図形であり、与えられたf(x,y)とg(x,y)で作れる限りの図形」としておこう。
ⅱ)は教科書等にかいてあることだし、ずいぶん長くなってしまったので、省略させて頂きます。

