寝台特急でひとり旅してきました!


実は、先週、弾丸ひとり旅してきました。


10/17の夜10時過ぎ、横浜駅から寝台特急サンライズ出雲に乗り込み、約12時間後の翌朝10時前に出雲市駅に到着。

そして観光後、その日の夜19時前にまたサンライズ出雲に乗って19日の朝7時ごろに横浜駅に帰ってくる!と言う弾丸ひとり旅です。


正直、とにかく寝台特急の狭い狭い個室に乗ってみたい!と言う長年の夢を叶えるだけの旅です。


今回私が乗ったのは「B寝台個室ソロ」と言う部屋。

サンライズ特急の中でいちばん安い個室です。

モーターを積載した車両に上下段計20室の個室を詰め込んでいるため、狭い!

部屋はもちろん、通路も狭い!



こんな感じの通路です。

この女性、機内持ち込みサイズのキャリーケースをお持ちでしたが、個室は上段。

明らかにうろたえてました。

キャリーケース持ち上げて苦労してました。


でも、これが良いのです。

これに乗りたかったのよワタシ…。




こういうせませま階段で上の段に登り…



こういうせませまベッドに上がります。

個室というか、鍵付きのベッドですね。

それも超シングルサイズ。

カプセルホテルよりずっとずっとずっとずっとずっと狭いです。

ネカフェの個室よりずっとずっとずっとずっと狭いです。


ここで、告白すると、私は昨秋になんでか不眠症っぽくなり、ちょっと苦しい日々を過ごしました。

更年期のせいかなぁ?

多忙を極めてたせいかなぁ?

とにかく、眠たくて疲れてて寝たくて寝たくて仕方ないのに眠れない。

眠れないことが怖い。

そのうち電気の消えた部屋もお布団にくるまってることも怖くなって、寝ることを諦めて電気つけて泣きながらゲーム(その頃はポケモンアルセウスかな)やってたりしました。


不眠症はかかりつけ医に相談して睡眠導入剤を飲み始めたら簡単に治ったのですが、ちょっと今でも不安がありました。

そんなに狭い寝台個室で12時間ひとりぼっち。

耐えられるかなぁ?


でも、この歳になると「まぁ、死ぬこともないやろし、死んだとしてもまぁいっか」って感じにキモも座ってきます。

自分が劣悪な環境にどれくらいの耐性があるかも試してみたい。

で、ソロ寝台初体験に挑んだのです。


今回は行きは上段、帰りは下段を予約しました。

乗り比べしてみたかったのです。


乗る前は絶対上の方が快適だろうと思ってました。

でも、乗ってみると、上の段は揺れが激しい。

そんで、階段のスペースがプチ吹き抜けみたいになってて、空間はあるのに使えないイコールせませま感倍増な気がしました。


でも、窓がアールを描いてて、寝転んでいても空が見えます。

夜中に、灯りも少ない田舎を走っている時は星がたくさん見えました。

夜明けが近づくと景色が最高。


見よ!

これぞサンライズから見るサンライズ!

最高です。

ニヤニヤしちゃう。


サンライズ特急は6時半くらいに岡山で出雲行きと高松行きに分割されます。

そこから出雲号は北上するのですが、その線路がすごく良かったです。

渓谷沿いを走ることが多くて、渓谷好きの私は眠いのに寝てられない。川が見たい。渓谷が見たい。寝たい。狭い。首痛い。寝てられない。景色キレイ〜。な数時間でした。


そう、肝心な寝心地ですが。

枕が固くて高い!(あくまでも個人の感想です)

で、ずっとめっちゃ揺れる。

新幹線って座って乗ってるせいもあるけど、そこまで揺られてる気がしないですよね。

新幹線専用のレールだからなんだろうなぁ。

サンライズは在来線の線路を特急のスピードで走るせいなのか、私が横になってて全身で揺れを感じるせいか、めっちゃ揺られてる感じです。


それと、夜に景色を見ながら寝落ちしたくてカーテンを開けてたんですが、時々駅を通過すると「バキーン!!!」とすごく明るい光に照らされてびっくりしちゃう。

暗さと明るさの緩急っての?が激しすぎて心臓に悪い。

観念してカーテンを閉めるとまぁまぁな遮光度合いでしたが、敏感な人は辛いかもしれません。


てわけで、眠れたかどうかと言うとワタシは寝た気がしない状態でした。

でも良いの。

それが体験してみたかったの!


往復乗ってる間に、夢とうつつの狭間で考えたのですが、幼い頃に感じたあの感覚を思い出すんです。

家族や親戚が集まって賑やかなリビングで、幼稚園児くらいだった私が炬燵や畳で寝落ちしながらぼんやりみんなの声を聞いてる感じ。

あら、コイツ寝てるわとか言われながら、ヨイショと抱きかかえられてお布団へ運ばれていく時の揺れる感じ。

たくさんの人に気配に囲まれながら揺られて運ばれる状態は、なんと言うか、寝心地良く無いけどなんか心地よい。なんか、あったかいほんわりした気分になりました。

だから、ちゃんと寝てないけどめっちゃ幸せな一晩でした。たぶん、ずっとニヤニヤしてたと思う。


出雲市駅から出雲大社まではローカル線の一畑電車に乗りました。

バタ電っていうみたい。可愛い名前だ。


バタ電の駅は電車が出る10分前からしか改札が開きません。

小学生の頃、まだ自動改札機が無かったころ、駅員さんがパチンと切ってくれた改札鋏が現役でした。

「はいお待たせしました。はいどうぞ〜。」と言われながら切符をパチンしてもらってホームへ。


そしたら、意外にも可愛い電車が待ってました。


縁結び電車だそうな。

猫が屋根かぶっとる!


乗ってみたら床がこれ。


ご縁を結ぶあみだくじなの?

楽しすぎるやん。なにこれ、中学生くらいの時に遠足で乗ったら大変やんこれ。

50過ぎたおばちゃんでもウキウキするわ。


で、座ってみた


この後、私と本日のご縁で結ばれたのは

胸にワニの刺繍が入った長袖ポロシャツをお召しの白髪男性でした。

カバンが小さかったから地元の方かな?

「聞こえますか…?

あなたのココロに語りかけています…。

あなた、本日、ワタクシとご縁あるみたいですよ…。

あなた、どこの誰?」

とココロの声で語りかけてみたけど、

なんにも起こりませんでした。

ご縁なかったみたい。


出雲大社でゆっくりしっかり参拝して


大国主命?大国様?が意外にイケメンなことに驚いて写真を撮りました。


出雲大社に行ってくる!と言ったら、いくつか「私の分も祈ってきて!」と言うオファーがあったので、自分のことそっちのけでかなり真剣にお祈りしてきました。

オファーを受けた件についてはちゃんとデカい絵馬も奉納してきました。

請け負った仕事はちゃんとこなす長女特性を発揮。


昼食に出雲そばを食べようと店に入って気がついたのですが、

身体が揺れてる…。

はじめ、「眩暈?」「くらくらする…」と思ったんですが、くらくらじゃなくてゆらゆらだと気がつきました。

一晩中電車に揺られていたから、身体がユラユラモードになっているみたい。

歩いていると気がつかないけど、座ると揺れちゃう。

脳が揺れちゃう感じ。

これ、横浜に帰って、しっかり揺れないベッドで一晩寝るまで続きました。私だけか?


博物館ずきなので、大社隣の博物館にも行きました。

ひとりで寂しそうに見えるのか、次々にボランティアガイドみたいな人が妖精のようにふんわり近づいて来て豆知識を与えてくれます。

それはもう、各コーナーで次々と。

この妖精さんたちには持ち場があるのかな。

お互いのシマには干渉せず、私がそのシマに立ち入るとふわふわぁと豆知識を与えに近づいて来てくれるので、私もちょっと「さぁ来い!次はどんな妖精だ?」とまち構えちゃう。

話が面白い妖精もいれば、マニアックで難し過ぎる妖精もいました。

ひとりで博物館も良いものです。

知識が増えたな。


帰りのサンライズに乗る前に、出雲市駅から徒歩3分くらいにある「らんぷの湯」と言う温泉に入りました。

有馬温泉みたいな赤茶色のお湯で、温度も熱すぎず、空いててすごく気持ちよかったです。


で、帰りは下段。

そう、乗る前に駅前の100均でエア枕を買いました。

下段は狭さに慣れたのか?上段よりなんか快適に感じました。

靴おきスペースに荷物も置けるし、窓にアールがないから空間が広く感じるのかも?


レールに近いせいか、上の段より揺れは少ない気がします。まあ、でもめっちゃ揺れるのは変わらない。


こちらは帰りのサンライズからのサンライズ。

帰りは海から登るお日様が見えました。

富士山もチラッと見えました。


サンライズ特急での往復豆知識としては、

備え付けの寝巻きは微妙な膝丈でボタンなし、ゴムっぽい帯で締めるタイプだから常時半裸を余儀なくされます。

経費を節約したがために、乗客全員が無駄にセクシーになる結果を生み出してて面白い。

はじめはせっかくだから…とこれを着てましたがどうしてもおっぱいが出る。動くと出る。

だから、女性はパジャマ持参してください。

私は持参して正解でした。


そして、大問題として、18:55発の夜行寝台なのに、出雲市駅には駅弁屋が無い!

出雲大社前にも弁当屋は無い!

ワタシは駅前のコンビニで唐揚げとスティックサラダを買ってご機嫌な夕食になりましたが、コンビニのおにぎりとか品薄になってました。

らんぷの湯の隣に回転寿司があったから、時間があればお寿司をテイクアウトして車中で食べたら幸せかもなぁ。

次はそうしようと思います。(また行くのか?)


うわー、めっちゃ長々と書いちゃった。

弾丸でしたが、寝台特急個室も、完全なるひとり旅も初めてだったので大満足。

私はやっぱり電車が好きみたい。

景色を見ながら運ばれることが幸せみたい。

次はいつ、どこに行こうかなぁ。


最後まで読んでくれた人、いるだろうか?

もしいたら、ありがとうございます。

あなたにも、楽しいことがありますように。