◆「効果的なイベント広報を考える」開催のご報告(9/26)
フィリピン支援に関わるNGO役員・職員の研修プログラム 第2回
「効果的なイベント広報を考える」
講師:小林 由紀男氏
(研修内容 要約)
1.広報と広告の違い
広告とは、情報を伝えたい人が企画をしてお金を出し、媒体を購入して、情報を伝達するものであり、情報を伝達する側が内容をコントロールできる。一方、媒体を握っている人、メディア、が世間に知らせるべきだということを取捨選択するのが広報であり、情報の発信者は100%のコントロールできない。(LASSWELLの解釈)実際には、広告は多額の媒体費がかかるので、NGOはあまり使わず、広報を利用しようとする。また、一般的には、広報の方が客観的と考えられているので一般市民から信用されやすい。その際、自分たちが伝えたいものに近い形で情報が市民に伝わるか、を真剣に考えないと、メディア側が勝手に解釈してしまい、市民にまでメッセージがうまく伝わらない。グローバルフェスタJAPANに出展するということは、媒体を購入していることになるため、広告である。伝えたい人が環境やメッセ-ジをコントロールできるものであり、しっかりとした準備をする必要がある。
2.関係性マネジメント
NGOの関係性マネジメントで考えるべきポイントとしては、誰が対象であるか、どういう人とコミュニケーションをしたいのか、誰を対象に話しかけるのか、誰が関係性マネジメントを担うのか、どのような媒体を使うのかといった点である。タイに支援したいという人にフィリピンの支援への協力を要請しても効果は期待できない。特定の対象と価値意識を共有できるように目的を絞ることが大切である。忘れてはならないのは、関係性マネジメントの基本は、情報の発信ではなく、情報の聞き取りである点にある。相手のことを知ることが、関係性構築の基本であり、情報発信は個別相手にあわせて行う必要がある。資金調達を目的とするならば、最終的には資金がほしいということを伝えなければならないため、その前に、丁寧に関係を築いていくことが大切である。重要なことは、一度築いた関係でも、劣化したり、崩壊したりするため、絶え間なくフォローをする必要があり、継続的な経験により関係性を強化するためには、マス・マーケティングではなく、ONE TO ONEマーケティングで行うことが重要である。
3.関係性構築のヒント
関係を築いていく際には、組織の価値観と個人の価値観は合致しているか、組織がもっている情報を対象とする個人は共有しているか、組織と個人の境界線は何か、組織として使用できるリソースは何かといった観点を考える必要がある。対面トークは、アプローチトークであり、基本的な相手のニーズを聞き取り、さらに細かなニーズの聞き取り、説得のための会話、クロージングといった流れがある。ブースの展示の仕方としても、自分たちに関係があるようなことに興味を持たせられるような見せ方ができれば、そこを起点に対話をしていくことができる。また、限られたスタッフの時間を効率的に使うためには、ブースの発信する情報が、特定のニーズを持った人々にアピールするように工夫する必要がある。
4.グローバルフェスタJAPANやイベントの時にブースはどう考えるか。
ブースの構成としては、まず、目立つことが何より重要である。さらに、いらした方とゆっくり話すことができるような空間を設定することも目的によっては重要になる。飾り付けとしては、どういう人に立ち止まって欲しいかということを考えてアイキャッチをつける。 要は、グローバルフェスタのブースをどのような場にしたいのか、どのような人々と交流したいのか明確なイメージを創り上げ、その目的にあった装置としてイベントを意識することが、効果的な成果を生み出すポイントになる。
(以上)