数学にね、「ラプラスの悪魔」って有名な話があるの。数学に興味がない人でもね(俺もない)面白く思えるように言うとね、ラプラスの悪魔って奴はね、どんな奴かと言うとね、「俺はデータさえあれば未来を完璧に当てる事ができる」ってね、馬券プロみたいなこと言ってる奴なの。ラプラスの悪魔みたいな奴(馬券プロ)を「決定論者」って言うんだけど、オーメンはね、たぶんね、決定論者に言い負かされたんだと思う。決定論者って「自由意志なんか存在しない」って言うの。「全てはデータで決定されてる」とか。自由意志って「あれしたい」とか「これしたい」って気持ちの事だけど、それを学術的に言うとね、「永遠の不確定要素」って、言葉になるの。たぶんオーメンはね、決定論者とね、「永遠の不確定要素」は存在するか、しないかの議論をね、したと思う。オーメンは存在するって言ったんだろうね。それを決定論者に否定されて、その否定を、オーメンは否定できなかった、それで寂しさと空しさから抜け出せなくなって、精神病になったんだと思う。俺ね、決定論者ってね、本当に悪魔だと思うの。第298回でも言ったけど、無理数が自由意志なの。無理数が「永遠の不確定要素」なの。数学的にも不確定要素は完璧に有るの。決定論者は数学者じゃないね。恥知らずの偽物。本物の数学者だったらね、絶対にね、決定論なんか言わない。恥かくって知ってるから。©洪 経世