ようやく到着


1時間半くらいかかった


病室へ向かう足は


急いでも同じだと


分かっていても


早足になる


お腹減ったと


合唱していた子どもたちも


何も言わず


ついてきてくれた


先に到着している


妹家族と


入れ違いで


病室に入る


痛くも苦しくも


無さそうな顔をして


ベッドで寝ている


あたしは


父の頬を触り


「あぁ


もう冷たくなってきてるやん


もう逝ってしまったんか


明日面会の予定してたのに


一人で逝ってしまったんか…」


どうしていいかわからない


子どもたちに


「声は聞こえてると


言うらしいから


声をかけてあげて」


というと息子が


「俺


言うてなかったかも


しれへんけど


彼女いるんやで


これから


じいちゃんがやってる


囲碁やろうかな」と言う


「ちゃうねん


ジジイが


やってるゲームは


麻雀や」


と思わずツッコミを


入れてしまうのは


関西人のサガだろうか