今、建築設計業界はBIM化の波が押し寄せてきています。

私の周りでは、まだ、さざ波程度ですが、ところどころ大波にさらわれている舟も見られます。

 

さて、これから話す内容は、もしかしたら説教じみて敬遠されるかもしれないです。

従って、BIM嫌い、CAD大好き!という方は読まない方がいいです。

 

 

かつて、図面が手描きからCADにシフトしたように、今まさにCADからBIMへと移行しています。

最初に断っておくと、私はBIMのアプリケーションのひとつであるRevitを学び始めて2年以上になりますが、まだ実務では線一本すら引いていません。そんな私が偉そうなことを書くなと叱られそうですが、その流れは過去の実体験から必然であると考えるほうが妥当だと思います。

 

 

私はバブル時代が東京方面では始まりつつある時代に大阪市内の某組織設計事務所に就職しました。

当時はまだ手描きの図面が100%で、CADは大学とか大手ゼネコンが試験的に導入をしている程度だったと思います。

大学でもまだパソコンは構造のゼミくらいにしかなく、ワープロはようやくタイプライターからラップトップ式のタイプライターが出始めたころだったと記憶しています。

 

就職して2年目くらいの時にうちの事務所にもCADが導入されることになりました。

当然、CADって何?それって美味しいの?状態で、どうやらドラフターの代わりにパソコンが線を引くということで、そもそもパソコンすら触ったことのない私には夢の機械でしかありませんでした。

 

まだペーペーの域を出ていない私に、上司からCAD室に配属されることになりました。

私以外にも1,2人配属されましたが、CADマシンは確か2台だけ。

もちろん、通常業務は所属された課で手描き業務と並行してCADを学べという指令が下ったわけです。

 

当時のCADは高額で聞くところによるとトヨタのソアラ(ナンパカーと言われていた記憶がある)一台分くらいの価格だと聞いた憶えがある。

うちの事務所に2台あったので、トータル800万円+パソコン2台、とても貴重なシステムではあった。

しかし、CAD室に配属されたのは、私はまだ二年目でろくな戦力にならないし、他のメンバーもなんとなく冴えない仲間だったと思う。

 

そんな落ちこぼれ?の仲間とともにCAD室を発足させたわけであるが、この話の続きは次回のお楽しみ。