井上尚弥&八重樫東ダブル世界戦 | 中年男は電気羊の夢を見るか?

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( 6日 大田区総合体育館 )


フジ: BOXINGダイヤモンドグローブSP




WBC世界フライ級タイトルマッチ 12回戦


チャンピオン 八重樫東 (大橋)


   VS 同級8位 オディロン・サレタ (メキシコ)



当初、互いの距離を確かめつつも、八重樫選手が


ジリジリとプレッシャーをかけて行く。サレタ選手は


足を使って積極的に手を出し、3Rあたりには、


サレタ選手の力任せの右によって、八重樫選手の


ウイークポイントとも言える目上(左)がやや腫れて


赤みがかってくるが、八重樫選手はサレタ選手を


調子づかせる事無く、距離感もつかんだ様子で


冷静に攻勢をかけて行く。4R終了後のオープン・スコア


では1-0(ジャッジ二人はドロー)でサレタ選手だったが、


既に主導権を掴みかけていた八重樫選手が5R以降も、


相打ちも恐れず、ボディを中心に果敢に攻め込み、


7Rあたりには、両者の表情にも差が現れた。


まだ余裕をもって攻める八重樫選手に対し、やや苦しげな


顔で、口で呼吸をしているのが分るサレタ選手、その動き


にも序盤の様な精彩は、もはやない。8R終了後の


オープンスコアはジャッジ3者が全員、八重樫選手を支持。


そのスコアを確認しての9Rだった。


ポイントを取り戻すべく、攻め込んで来るサレタ選手だったが、


もはや足も止まって力任せの大ぶりが目立つ。


それを見逃さなかった八重樫選手が、見事な右カウンター


を決めると、挑戦者の心も折れた様子で、崩れる様に倒れ、


そのままチャンピオンのKO勝利となった。


チャンピオンの顔の、左右のまぶたの腫れが、挑戦者の


強さをもの語っていた。


試合終了後、八重樫チャンピオンの次の対戦相手である


ローマン・ゴンザレス選手がリングに上がり、勝利を称えた。


八重樫チャンピオンは勝利者インタビューで、


 「こんな僕ですけど(ゴンザレス選手と)やってもいいですか?


  なるべく勝てるように頑張ります」


と、殊勝にはにかんだ。





WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ 12回戦


チャンピオン アドリアン・エルナンデス(メキシコ)


   VS 同級4位 井上尚弥 (大橋)



死刑判決の再審が認められて48年ぶりに釈放された


袴田巌氏に、WBCより名誉チャンピオンのベルトが


送られたこの日、日本ボクシング史上最速記録を


打ち出して、井上選手が世界を掴んだ。



試合開始直後より、動きの硬いエルナンデス選手に、


自分のペースで小気味よくパンチを当て、1Rの後半で


早くもチャンピオンを下がらせ、主導権を握る井上選手。


まるでどちらがチャンピオンか分らない程の存在感を示す。


この選手は、ただパンチを当てたり避けたりする技術的な


勘の良さも然る事ながら、試合を読む戦術的な勘も


鋭いようだ。


2R以降、ボディを中心に攻め込んで完全にペースを掴むと、


エルナンデス選手はすっかり攻めあぐね、攻略の糸口が


つかめない。続く3Rも巧みに上下打ち分けて攻める井上選手


の猛攻に、防戦一方のチャンピオンはついに目の上を切って


出血。続く4Rは、何とか攻撃の糸口を掴もうとエルナンデス


選手も打って出る。試合後に解った事だが、3R終了時、


井上選手は足に違和感があったそうだ。その症状を気遣った


為にエルナンデス選手の攻勢を許したというが、それでも、


エルナンデス選手の攻撃は雑で、井上選手を追い込む事は


出来ず。4R終了後のオープンスコアはジャッジ3名が全員


36対40(満点)で井上選手を支持。


5R以降、フンフンと声をもらしながら力任せにパンチを


繰り出してポイントを取ろうと必死に前に出るチャンピオンに


軽く攻め込まれるシーンもあったものの、しかし、大勢は


変わらず。そして6R。足の違和感から、短期勝負の指示を


出したというセコンドの期待通りに、しかも、チャンピオンが


得意とする接近戦を打ち勝って、井上選手がエルナンデス


選手からダウンを奪う。 エルナンデス選手は精根尽きた様子で


戦意を失い、そのまま井上選手がKO勝利を掴んだ。



足の違和感は減量によるものだというから、井上選手は


今後、階級を上げていく事になるのだろう。


強い日本人世界チャンピオンがまた一人誕生した。なんとも


頼もしい限り。ボクシング・ファンとして今後の楽しみも


尽きない。



翌日の読売新聞の一面に、井上選手の記事が写真付で


載った。 スポーツ紙ではなく全国紙の一面で扱われ、


普段、マイナーな扱いをされているボクシングだが、


今回の井上選手の記録が、野球やサッカーの著名な選手の


活躍と同等の話題性としてとり上げられる程の快挙で


ある事が伺えた。ボクシングファンとして嬉しい限りである。


ますますの活躍を期待して止まない。








・・・・・・あれ? 


そう言えば以前、日本人初の3階級制覇を果たした


選手がいたけど、あれって全国紙の一面に載ったのかな?