日本ライトフライ級タイトルマッチ
(25日 スカイアリーナ座間)
チャンピオン26歳、挑戦者は20歳と、
両者共にまだまだのびしろのある若い対決だったが、
1R開始直後から、挑戦者・井上選手の
大器ぶりばかりが目立つ様な試合だった。
3R辺りには、既に井上選手がペースを握り、
5R頃には、攻めあぐねるチャンピオンの姿が
目立ち始める。
お互い、真っ向勝負を気負っていた様に見えたが、
その凌ぎ合いもやはり始めから
井上選手の方が勝っていたと思う。
田口選手は相手の正面に立って攻撃を受ける事が多く、
それは、試合後の両者の顔にも明らかに表れていた。
中継したTV局的には、井上選手に対し、
'
90年の辰吉丈一郎選手以来となる
23年ぶりの国内最短試合数での日本王座獲得という
結果のみを期待して騒いでいたが、
OK勝利の献上を阻んだだけでも、
チャンピオン・田口選手の健闘を称えたいところだ。
井上選手には、このまま勝ちと勝ち方にこだわって
世界を目指してもらいたい。
73・0キロ契約6回戦
(25日 有明コロシアム)
もう一人の大物新人、
ロンドン五輪男子ミドル級金メダリスト村田選手の
デビュー戦である。
対戦相手は、OPBF東洋太平洋現役チャンピオンだったが、
内容は、開始直後から一方的な展開となった。
デビュー戦の筈の村田選手よりも、
チャンピオンの柴田選手の方が
緊張しているのが明らかに分った。
内容もその通りの展開となり、
試合中に、時折、笑顔さえ覗かせて
プレッシャーをかける挑戦者に対し、
柴田選手は良い所が全く出せないまま
2Rレフリーストップとなった。
村田選手は、日本ボクシング界において
中量級の世界タイトルが狙える
貴重な逸材である事を見事に証明してくれた。
始まったばかりとはいえ、今日の快勝は
ボクシングファンにとっては
喜ばしいモノだと感じる。
ただ、今回のこの2試合に関して、
共通して言える事は、
チャンピオンサイドの扱いが、
ちょっと気の毒に思えた事だ。
マスコミもTVも、初めから挑戦者を
称え過ぎの様に思う。
2試合とも、挑戦者サイドの方が
話題性、スター性があったのは
認められる所だが、
主催側もマスコミもTV局も、
対戦する両選手のメンタル面に
もう少し配慮する必要があるのでないだろうか。
ところで、
フジTVは、今年、局として21年ぶりに、
井上選手の試合をメインに
ゴールデンタイムで放映を始めた。
それ自体は、ファンにとっては嬉しい事だが、
所々でのぎこちなさが目立った。
中でも、田口-井上戦の解説には、
現役世界チャンピオンである、
内山選手と八重樫選手が招かれていたが、
試合中、解説者の紹介はおろか、
一度も解説席をTVに写す事すらしなかった。
どんな事情があったのかは知らないが、
折角、現役世界チャンピオンをゲスト解説で呼んだのなら、
ちゃんと紹介すべきではないだろうか?
いちボクシングファンとして、
ちょっと不愉快だった。