日本史の謎の空白を解明する、 -8ページ目

日本史の謎の空白を解明する、

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第2話: 激戦の筑紫

筑紫の大地は、血と汗で染まっていた。大和軍は、狗奴国の防衛線を突破しようと、繰り返し攻撃を仕掛けた。狗古智卑狗の軍は、鉄製の武器で武装し、菊池川の湿地を活かしたゲリラ戦を展開した。「卑弥弓呼の血を継ぐ者として、倭の支配を許さん!」狗古智卑狗の声が、戦場に響いた。彼の兵たちは、百済から伝わった鍛冶技術で作られた剣を振りかざし、大和の兵を次々と倒した。中国の史書で卑弥呼の敵として名高い狗奴の名は、戦士たちに誇りを与えていたが、狗古智卑狗自身は、中国冊封の障壁になると感じ始めていた。

仲哀天皇は、馬上から指揮を執った。「前進せよ! 神々の加護がある!」彼の傍らには、神功皇后が控え、矢を放つ兵たちを励ました。「陛下、狗奴国王は中国で有名な卑弥呼の敵。交渉で狗奴の名を捨てさせる道も考えるべきです。葛城氏の仲姫命を婚姻の使者に」。

重臣の武内宿禰は、皇后の言葉に同意した。「陛下、力ずくだけでは、九州の民心を失います。狗奴国は鉄器で富み、鉄産地として著名な弁韓狗邪韓国の影響が強い。百済の支援があれば、長期戦になるやもしれん。中国冊封を考えれば、合同の合意が賢明です。3年の婚姻準備期間を設けよ」。だが、仲哀は頑なだった。「朕は崇神の血統を継ぐ者。熊襲を討ち、統一を果たす」。

戦いは数日続き、大和軍は狗奴国の村を一つ落とした。捕虜となった熊襲の戦士から、狗古智卑狗の出自が明らかになった。彼は卑弥弓呼の直系で、狗奴国の軍事司令官として育ち、百済との同盟を強化していた。「われらの国は、卑弥呼の時代から独立を保ってきた。中国の史書に名が残る狗奴として、屈するものか。だが、婚姻なら…」。

夜営で、重臣たちは再び集まった。葛城襲津彦は地図を広げ、「狗奴国王の拠点は菊池川下流。湿地が多く、奇襲が難しい」。平群木菟は、「皇后の神託を無視するのは危うい。神々が怒れば、災いが訪れる。崇神皇統と狗奴国王統の合同を、仲姫命の婚姻で実現せよ。3年の準備で、儀式を整えよ」。吉備の氏族長は頷き、「皇統の未来を考えねば。中国冊封のため、狗奴の名を捨てる合意が鍵だ」。

翌日、決戦が始まった。大和軍は総攻撃をかけ、狗奴国の防衛線を破った。狗古智卑狗は自ら剣を抜き、仲哀天皇の軍勢に突撃した。「来い!」二つの軍は激突し、剣戟の音が響いた。仲哀は勇敢に戦ったが、狗奴国王の鉄剣が彼の肩を斬った。血が噴き出し、天皇は馬から落ちた。「陛下!」皇后が駆け寄り、傷を押さえた。

戦いは大和軍の勝利に傾いたが、損害は甚大だった。狗古智卑狗は捕らえられず、残党を率いて逃げた。仲哀の傷は深く、陣営に戻った彼は苦痛に顔を歪めた。「神託を…無視した罰か…」。

皇后は夫の手を握り、「お休みください。神々は私たちをお守りします」。重臣たちは天皇の容態を案じ、密かに相談した。「陛下の傷が癒えなければ、遠征は中断せねば。皇統の安泰が優先だ。狗奴との和議を」。

夜が更け、星空の下で、皇后は祈りを捧げた。この戦いが、崇神と球磨の王統合同を促す予感がした。葛城氏の景行天皇の子孫である仲姫命が、婚姻の中心となる。