ソニー AVアンプ STR-AN1000 | S君のおうちホームシアター

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去年7月某日、サラウンドシステムの再構築と翌年のパリ五輪のテレビ視聴を見据えてHT-A5000というサウンドバーを導入しました。



ところが、今年2月にブラビアXRのフラッグシップモデルであるA95Kの55型を急遽導入することとなり、A95Kのチャームポイントであるアコースティックサーフェスを活かすことを最優先したがために、泣く泣くHT-A5000を手放すことになりました😭



というのも、ブラビアXRと接続するS-センター出力は、HT-A9を含むサラウンドシステム製品では、フロントLR音声の差分でセンター音声を出力する処理になっているから。基本的に360SSMで処理をするので、こういった現象が発生すると思われます。このYouTube動画が分かりやすい。



つまり、ブラビアXRとソニー製サラウンドシステムはセットで構築しなければならないということ。液晶テレビであればこれでいいのでしょうが、問題は有機ELモデルのブラビアXRとの共存である。



先程のYouTube動画でレビュー内容を理解した上で、A95Kのチャームポイントを生かせる製品がSTR-AN1000であった。ということで、何とか予算のやり繰りに目処がついたということで、STR-AN1000を導入することにしました。




STR-AN1000は、前モデルSTR-DN1080から筐体自体は変わっていないような気がしますが、中身が大きく変わっており、それに伴って型番もDNからANに変更されています。



ソニーのAVアンプには俗に言う型番法則があって、ハイグレードモデルのTA-とスタンダードモデルのSTR-で分けられるとずっと思っておりました。後で調べたところ、TAは元々プリアンプやパワーアンプに付けられた型番で、STRは元々AM/FMチューナー単品に付けられた型番。



てことは、TA系のAVアンプはプリアンプとパワーアンプが搭載された機種、STR系のAVアンプはチューナーが搭載された機種ということになります。また、ハイフンの後に付けられているVとかDAとかDNとかの型番、といった感じで大体分けられています。



私はソニーが最も得意とするホームオーディオ製品には元々ご縁が無く、過去にTA-DA7000ESしか使ったことがなかったので、どういう音質傾向なのかは他のソニーユーザーほど詳しくはないのです。



過去に使ってたDA系は、SACDに採用されたDSDのデジタル伝送に対応したモデルが多く、後期モデルは広帯域パワーアンプの搭載、無鉛ハンダの採用、ネットワークハブを世界で初めてAVアンプに搭載するなど、ネットワークオーディオ時代を見越した仕様でした。かの伝説の開発者かないまる氏が製品開発に深く関与した系譜。



DN系はその名の通り、ネットワーク機能を強化したモデルで、2013年を境に他社の規格を積極的に採用しておりました。また、かないまる氏に設計の指導を受けた後輩開発者が中心となって製品開発したモデルでもあり、筐体前面が大きく変更されたという特徴があります。



AN1000が従来のDN系から型番が変わっている最大の理由は、アコースティックセンターシンクに対応しているから。そのため、HT-A5000と同じくS-センター出力端子が搭載されているのですが、AN1000では純粋にセンター音声を出力します。フロントLRの差分でセンター音声を生成して出力するというインチキを行ってないのが良き🙆



AN1000では4K120Hz/8K60Hz映像入出力に対応しており、PlayStation5との接続にも対応。HT-A5000では対応してないIMAX Enhancedにも対応しています。



また、AN1000では360RA、360SSMにも対応しており、HT-A5000のオプションであるワイヤレスリアスピーカーとワイヤレスサブウーファーがそのまま流用できます。STR-AN1000を選んだのも、これまで購入したワイヤレスリアスピーカーとワイヤレスサブウーファーの資産を生かすためです😎



360SSMについては、使用する前に予め付属のマイクを使って自動音場補正をする必要があります。前モデルまでは設定方法がシンプルでしたが、AN1000では設定が複雑になりました😱



HT-A9みたいに設置してポンと簡単に出来ないのが難点ですが、他社製スピーカーでも設定出来るという強みがあり、自由度の高い設定が出来るのが良い🙆



但し、SA-RS5をワイヤレスリアスピーカーに設定した場合は、イネーブルドスピーカーからハイトLR音声が出るため、スピーカー端子のハイト出力から音声が出ない点に注意。SA-RS3Sであればスピーカー端子のハイト出力から音声は出せます。



本体前面はSTR-DN1040から大きく変わってない感じですが、自分にとっては生まれて初めてのソニーの電子式ボリューム搭載機種でございます🥹



電子式ボリューム搭載の機種自体は他社製の製品を扱ったことがありますが、ソニー製品については2001年に発売されたSTR-VA555ES以降、s-master等の一部を除いて機械式ボリュームから電子式ボリュームに切り替わりました。広帯域パワーアンプ搭載によりSTR-VZ555ES以来の電子式ボリュームが復活し現在に至っています。



背面はこんな感じ😃



HDMI入力端子のfor AUDIOは、ソニー伝統の高音質に特化した端子なので、映像プレイヤーとの接続は基本的にオススメしません。きちんとプレイヤーは選ぶ必要があります。



自動音場補正ですが、プリセットは2個まで保存可能。最初にメニュー画面からスピーカー設定を選び、ワイヤレスリアスピーカーとワイヤレスサブウーファーを認識させます。ここではサラウンド+SWを選択。



拙宅ではSA-RS3Sを使用しているため、サラウンドバック出力が使用可能。SA-RS5を使用している場合は使用出来なくなるので要注意⚠️



スピーカーパターンですが、ここでは5.1を選択。S-センターないしセンタースピーカーモード使用時は、テレビセンタースピーカー:ありが表示されている項目を選択。




次に、スクリーンからの距離、視聴位置の高さ、天井の高さ、スクリーンの高さを入力。



入力後に測定用のマイクを使って測定します。AN1000では2回測定します。




測定後、スピーカーリロケーション/ファントムSBを選択。タイプAとタイプBのいずれかを選択します。




選択後はこれで自動音場補正の設定は終了。最後に360SSMのデモが流れます。HT-A5000よりもすっぽ抜けた音が流れるような気がしますが😅



360SSMについては、HT-A5000ではサウンドフィールドのオンオフで選択するのですが、AN1000では何と別項目での選択となりました😂



2021年モデル以降のブラビアXRと接続した場合はこのように表示されます。



搭載されているサウンドフィールドは以下の通り。



360SSMに対応しているのはA.F.D.、Multi Stereo、A.F.D. Movie。それ以外を選択すると自動的に360SSMはオフになります。



音質確認しましたが、音の包まれ方がHT-A5000よりもスピーカーの自由度が高くなったお陰で強い感じ。ワイヤレスリアスピーカーとワイヤレスサブウーファーがあるお陰で、アナログとデジタルが上手く融合した感じです。



音の遅延はマルチステレオを選択すると直ぐにバレるのですが、AN1000の自動音場補正で上手く補正されていて、これについては予想外でした😳



ファーストインプレッションの内容になりましたが、DN系の機種は使ったことが無いのでさっぱり分からないのですが、おそらく音質はDN系寄りでしょう。DN系をDA7000ESに近づけた感じの印象を受けましたが、これについてはオプションのワイヤレスリアスピーカーとワイヤレスサブウーファーを使った場合に限ります。



自動音場補正については、従来よりも設定難易度が高くなりました。その代わり、Bluetoothスピーカーですら補正してしまう程の能力はありました。



特に、A95Kとの相性が非常に良く、S-センター接続のお陰で前面はスッキリしました。サウンドバー有りだとこうはいかないのです😠