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某大手建設業社員のブログ

先日紹介した 大成建設の 相模縦貫道の工事での 虚偽報告に関しての 記事です


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さがみ縦貫道の工事で大成建設が虚偽報告、杭の数値が写真と資料で異なる

 国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所は10月31日、神奈川県内に建設中のさがみ縦貫道路の橋梁工事で、下部工事の施工記録に虚偽の報告があったと発表。施工を担当する大成建設の工事関係者に対して、偽って報告した経緯や実際の施工の状態などについて調べている。

 工事は、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の一部となるさがみ縦貫道路の「宮山高架橋下部(その17)工事」。22基の橋脚などに加え、直径1.2m、長さ30~40mの場所打ち杭を136本築く。工期は2008年2月9日から2009年3月31日まで。工事費は8億3580万円。

 報告に虚偽があったのは、場所打ち杭の施工管理記録。管理記録に記された数値と施工写真に写った黒板の数値とに、異なる個所があったことから発覚した。これを受けて、横浜国道事務所は10月23日、大成建設に対して虚偽の記載内容について確認するよう指示。27日、同社から報告を受けた。

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 不正が判明した杭は、施工を終えた108本の場所打ち杭のうちの16本。報告によって判明した施工管理記録の不正は以下の3点だ。

 (1)9本の杭で設計の数値を読み違え、杭の鉄筋を135mm高い位置に設置。コンクリートの打設後に鉄筋を切断していた。

 (2)コンクリートの打設時に、鉄筋かごの“あがり”などがあった杭が7本。このうち、2本の杭で飛び出した鉄筋を切断していた。

 (3)これら16本の杭の施工写真をほかの杭の写真と差し替え、元の写真を破棄していたものがあった。

 大成建設からの報告を受けて、横浜国道事務所は施工状況の確認や工事関係者へのヒアリングを開始した。施工管理記録に虚偽の記載をした経緯や実際の施工の内容、杭が強度不足になっていないかなどについて、改めて調査している。必要に応じて、施工済みの杭も調べる。同事務所は調査結果や今後の対処方法について、2週間をめどにまとめる予定だ。

 大成建設は11月1日、不正に対して同社のホームページ上で謝意を表明した。設計通りに施工しなかった杭は、現場の作業所が強度上の問題がないと判断。設計通りに施工したように、数値を書き換えて施工写真を撮影していたと説明している。

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2008.11.01 大成建設の発表資料

大成建設ほどの会社が、杭工事の施工管理に関して、杭の施工に不具合があったときの対処方法・対策など 分かりきったものであったはずです
この現場の当事者であった 担当者・所長も決して入社数年の若年社員ではなく 40代・50代の ベテランです
施工の不具合による構造補強等の費用と 改ざんし隠蔽した時の社会的責任を比較したら どちらを選択すべきか 火を見るより明らかであるように思いますが、隠蔽を選択したことは (建築・土木の違いはあるにせよ)同じ建設業界に身をおくゼネコン社員としては残念です

スーパーゼネコンでさえこの程度の社員のモラルというのは悲しいですね