五月そよ風して持って来て下さい


詩人、立原道造が死を待つ人として病床にあった時に


知人に 「五月のそよ風をゼリーにして持って来て下さい」


と言ったそうです。もしかしたらできないことをわざと言って


駄々っ子みたいにわがまま言ったのかもしれません。


でも、「五月そよ風」と「」ってなんて瑞々しい組み合わせ


でしょう。



現在、30単位中28単位目の詩人エリオットの


The Waste Land を読んでおりますが、


宗教色の強い彼の詩の深さに溜息ばかりです。


「Waste Land(荒地) に生きる我々の生より、死の方が


魅力的である」


という書き方が詩人の技法というものなの


でしょう。 「胡蝶の夢」の荘子とも通じるものが


あるように思えます。所詮、この世は泡沫(うたかた)。


でも、そのような泡沫を「素敵に生きましょう」と言って


いるようにも思えます。


五月の風のゼリー、六月の風、奥入瀬の新緑の淡い緑の


オゾンミスト・・・宵の明星の美しさ・・・



「美しい自然の美の展覧会」のようでもあります。


この自然が時として驚異となることも強く心に留めつつも


この美しさに嘆息をおぼえずにはいられません。



今日はこれから書道教室に行ってきます。


私を大切に思ってくださった義理の叔父が65歳で亡くなって


2年が過ぎます。叔母はいまだに家に遺骨を置き、共に


暮らしています。私は彼のために写経したいと思って


この4月から友人が主宰する書道教室に通っています。


でも、家では全く練習できないので、上達しません。




このようなことでいつものことですが、ブログは休眠状態


です。


6月の風とゼリーをキーワードに一瞬でも私のことを


心にとめて頂ければ嬉しいです。


読んでくださった方に 6月の風を 

 

       さらさら、ぴゅー。