巻、イエメン戦と同じピッチで“予行演習”同点弾!13日メンバー発表
J1第17節(12日、新潟1-2千葉、新潟スタジアムほか)ケジメの1勝! 千葉が敵地で新潟に2-1逆転勝ち。ドイツW杯日本代表FW巻誠一郎(26)が“おとりの動き”で同点弾を演出し、MF佐藤勇人(24)が果敢な攻撃参加で逆転弾を決めた。13日発表のアジア杯予選・イエメン戦(16日、新潟ス)メンバーに千葉から4人が招集される。前監督で日本代表イビチャ・オシム監督(65)からたたき込まれたしぶとさで白星をつかみ、同じ新潟スタジアムで“予行演習”を完了した形だ。
これが“申し子たち”の底力だ。千葉がわずか1分で劣勢を跳ね返して逆転勝ち。前監督で日本代表のオシム監督はこの日、新潟から約350キロ離れた川崎市内の等々力競技場の川崎-横浜Mを視察したが、「師匠に届け!」とばかり、たたき込まれたしぶとさを見せつけた。
「しっかりとつなぐのがぼくらのサッカー。前半は相手のプレッシャーに負けてロングボールを蹴りすぎた。後半はうちらしくできたと思う」
エースFW巻が振り返ったのは0-1の後半20分だった。ゴールやや左でMF山岸がFWハースからパスを受ける。そのとき、中央から斜め右に猛ダッシュ。相手DFが“おとりの動き”につられ、その開いたスペースにMFクルプニコビッチが走り込んで右足一閃した。オシム監督時代にたたき込まれた複数選手による連動できっちり同点弾を演出した。
U-21日本代表監督でA代表コーチも兼務する反町氏が視察。お株を奪われたのか、運動量を発揮する新潟に前半10分に先制を許す。中盤を支配され、シュート数は千葉の12本に対して相手は22本…。巻はシュート0本に終わったが、別のプレーで仕事をするのが“申し子”たるゆえんだ。
「飛び出せばチャンスがあると思っていた。後半やっと決められた。(逆転弾で)自分もそうだしチームも落ち着いた」
してやったりの表情はMF佐藤勇。同点からわずかに1分後、ボランチ(守備的MF)からの攻撃参加でこぼれ球から逆転弾を決めた。豊富な運動量と献身的な守備で、オシム監督がいうところの“水を運べる”選手たち。本来はボランチの主将・阿部もこの日はストッパーに配転され、ユーティリティー能力の高さを発揮した。
16日のイエメン戦メンバーが13日に発表される。千葉から4人が招集されるが、佐藤勇にとっては弟の広島FW佐藤寿と日本初の双子代表となる。逆転勝ちはケジメの1勝。この日の新潟スタジアムはイエメン戦の会場でもあり、まさに“予行演習”になったはず。4日後、千葉勢主導で「考えて走るサッカー」を再現する。
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動く、走る、ボールがつながる。浦和にかつてない連動性をもたらせたスパイスはオシム・イズム。9日の日本代表・トリニダードトバゴ戦に続く2戦連続2得点のMF三都主の動きがそれを象徴していた。
まずは1点リードの後半10分、中央に切れ込み利き足でない右足でミドル弾。16分後には折り返しを頭で沈めた。右足ゴールは「人生初。草サッカーでもない」と仰天。さらに「頭で取る選手じゃないのに」と2点目にも驚いた。ありえない形が2度も続いた。
「1点目は長谷部が見えない動きで相手を引き付けたから。2点目は達也(田中達)から折り返しがくると信じて走った。代表でいわれたことが浦和でもみんなでできれば成長につながる」
トリニダードトバゴ戦には最多7人を供出。オシム流の指導の下で「考えて走るサッカー」をたたきこまれた。最後尾から見守ったDF闘莉王は「代表効果ですね。全然違うもん、いつもと」と笑う。
「このチームでできなかったことを代表で確認できた。みんな刺激を受けるだろうし、そこは相乗効果」と左サイドの“から走り”で三都主の右足弾を演出したMF長谷部。三都主ら“古井戸組”から漏れた“枯れ井戸組”のMF小野が、前半5分に先制点を決め「ここまで楽しいサッカーは日本に帰ってきて初めて」と白い歯を見せた。“新しい井戸組”のFW田中達も後半43分に4点目を決め「この積み重ねが代表にもつながる」と『3つの井戸』の競演に胸を張る。
4月29日以来の首位浮上。浦和が変わる。クラブが変われば日本サッカーも変わる。代表7人は16日のアジア杯予選・イエメン戦でも継続招集される。“代表軍団”は日の丸を背負っても、もちろんオシム・サッカーを実践する。
(サンケイスポーツ)
そう簡単に全てがうまくいくとは思いませんが、共通の戦略と目的意識をもって進む事はいいんじゃないかと思う。
ジーコのやり方は、まだ20年は早いような気がしていた。
全体のレベルが上がらないと、本当の勝負で勝つのは難しいと思う。
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