これぞオシム指揮!身ぶり手ぶりと大声で“イズム”注入 | 【サッカー日本代表】オシムジャパン情報局【W杯2010】

これぞオシム指揮!身ぶり手ぶりと大声で“イズム”注入

サッカー・日本代表合宿第2日(7日、千葉県内)9日に初陣トリニダードトバゴ戦を迎える新生日本代表は、イビチャ・オシム監督(65)が本格的な指導を開始した。8組に分け、1つの複雑な練習を10分間と続けないなど、常に考えることを要求するメニューだったが、ミスによって練習を中断すること実に10度以上。“口うるさい”行動こそ、意識改革への第一歩になる。



それは“口うるさいおじいちゃん”だった。オシム監督はあきれたように両手を広げ、「ぷぅ」とため息をつき練習を止める。その数実に10度以上。勢いに乗りかけた選手らは思わずのけぞるしかなかった。


「通訳が間違ってばかりで練習が進まない。そのうち私は日本語をマスターして、直接指導できるようにしたい」。口を開けばいきなり通訳への苦言。ただ、こんな“口うるささ”も、もちろんこの指揮官にとっては狙いがあってのことだ。


プロが訳すのも大変だったこの日の練習メニュー。3対3の攻守の練習では突然人数を増やすなど油断すると誰が味方で敵かも分からなくなる。1つの練習も10分間と続けず全6パターン。組み分けのビブスも5色から8色に増えた。MF鈴木は「そろそろできそうだなという時にパッと変わる」、FW我那覇も「時間は短いけど種類が多くて常に頭を使わないといけない」と苦笑する。


シュート練習など同メニューを反復して基本技術向上を狙ったジーコ前監督は、ほとんど練習を中断することはなかった。「シュート練習で100点取ればいい。そういうことですか?」とオシム監督。ミスした選手に容赦なく指摘することでさらに選手は深く考える。象徴的なのが練習前にコーチ陣に言い放った“新語録”だ。「サッカーは生き物」-。状況に合わせて動く“考えて走るサッカー”の第一歩だった。


「みなさんはトリニダードトバゴのW杯3試合を見ましたか?」。最後は報道陣をも試してみせた。昼食時にはサンダル履きの選手に「けがの原因になる」と履き替えさた。こんなおじいちゃん昔はよくいた。この鋭い視線こそ、今の日本には必要なのかもしれない。




*このサンダルは、某ドキュメンタリー番組で見かけたことがある。

そんな細かいところまで神経が行き届かなければ、さらに上は望めないように思える。

最近は、そういう所こそがユルイのではないかという感じがする。