将棋小説「聖の青春」読みました。
青春、情熱、闘病、師弟愛、家族愛、、、いろんな切り口がありそう。
巻末に付録で聖の棋譜がついているのが、
個人的によかった。
河合隼雄先生は
聖が「怖いのは大人じゃ」と言うところが
もっとも感動したらしい。
(「出会いの不思議」p126)
面子や日本的人間関係にこだわり、
自分も「いのち」を殺してはいないか
考えさせられたという。
僕は読み終わって、
「内面的な豊かさと外面的な豊かさ」
というのが頭に浮かんだ。
言ってしまえば聖は今で言う
「非リア充」ってやつだろう。
彼女もたぶんいなかったであろうし、
基本、家と将棋会館の往復の毎日・・・。
でも聖はそういう外面的なものでは計り知れない
内面的な豊かさを享受していたのではないかと思う。
SNSの発達とか「相対的貧困」とか・・・、
外面的な豊かさだけに流されない、
内面的な豊かさを見る目を養いたい・忘れないでおきたい
と考えさせられた作品でした。
映画も見ておきたいです。