きのうは朝から大粒の雪が降っていて次第に風も強くなり、大荒れの天気でした。気温もかなり低かったため、外で仕事されている方はとても大変な一日だったと思います。お疲れ様です。。 寒くなってきた時の車のトラブルはバッテリー系をはじめ、エンジンの始動不良というのが一番かと思いますが、次いでヒーターの暖房不良というのも多いトラブルの一つです。不具合の状況は色んなケースがありますが、 1.ヒーターの風が出ない、または弱い。 2.ヒーターの風が冷たい、またはぬるい。 3.ヒーターを入れると異音がする。などといったところでしょうか。 今日は上記のケースについて、どんな原因が考えられるのか説明したいと思います。 【1.ヒーターの風が出ない・弱い】 ヒーターの風はブロアファンが回転することにより発生するわけですが、ファンが作動しているか(作動音がするか・しないか)否かによって分かれてきます。スイッチを入れても全く作動しないのであればファンの駆動系となってきますので、ヒューズ、レジスター、ブロアファン、コントロールスイッチ、オートエアコンであればアンプ、あとは配線の不具合といったところです。まずはヒューズが切れていないか点検してみましょう。(15A 2ヶが多い)切れているのであれば交換してみます。直ればよいのですがまた切れてしまう場合には他に原因があると思われます。配線のショート(短絡)またはファンモーター不良の可能性が高いかと思われます。 不具合現象が最大風量だけは回るがそれより下の風量では全く風が出ないというケースではレジスターの断線の可能性が非常に高いです。最大風量ではバッテリーからの電流がそのままファンモーターを駆動しますが、最大風量未満ではレジスター(抵抗器)を入れることによりファンモーターに流れる電流を少なくしてモーターの回転数を小さく制御しています。レジスターはかなり熱を持ちますので、劣化の度合いが激しく、メーカー・車種問わずトラブルの多い部品です。 次に風が弱いという現象ですがモーター本体の劣化の可能性もあるのですが、特に最近の車にはエアコンフィルターが付いているのでこのフィルターの目詰まりによって風量不足に陥るケースが多いようです。何年も交換していないようでしたらまずはココを疑ったほうが良いでしょう。 【2.ヒーターの風が冷たい、またはぬるい。】 点検の系統は2系統に分かれてきます。エンジンの冷却系統の不具合の場合と、ヒーターの温度制御系統です。 エンジン系統の場合、まずは冷却水がきちんと入っているか確認してみましょう。エンジンの冷却熱をヒーターの暖房に利用するため冷却水が不足している場合、また、冷却水の流れるラインにエアが入り込んでいる場合は、ヒーターコアまで循環されず温風が出なくなることがあります。この場合、エンジンが冷めてから出ないとラジエーターキャップは絶対に空けないでくださいね。冷却水が吹き出して大やけどを負ってしまう事もありますので。十分に注意してください。ラジエーターのサブタンク内はすぐ見えますので容易に確認可能かと思います。もし不足している、または入っていないのであれば、冷却水の漏れが考えられますのでプロにお任せしましょう。外側に漏れが無い場合は、エンジン本体のシリンダーガスケット抜けの可能性が高いですが、この場合、シリンダー内で燃えた(蒸発した)冷却水が排気となって出てくるのでマフラーからの白煙が多くなります。微量の漏れだと解りにくいですが…。修理はちょっと高くつきそうです。冷却水が入っている場合、サーモスタット不良の可能性が高いです。サーモスタットとは、冷却水温が低い場合はラジエーターに冷却水を流してしまうと、エンジンがなかなか暖気されないためラジエーターとエンジンの間に“弁”を設けて設定温度に達してからラジエーターに循環させるためのものです。76℃や82℃のものが一般的ですが、この設定温度以下でも弁の密着が悪くわずかに開いてしまっている(中には全開だったケースも…)事があります。 こういった条件下だと常時ラジエーターによって冷却水が冷やされていますので、水温が上がらず暖房不良ということが多々あります。判断方法はラジエーターとエンジンの間にホースが2本(アッパー・ロア)あって、一方のホースは開弁温度以下でも熱くなってきますが、もう一方は開弁温度以下では冷たいはずです。ところがサーモスタットが開いてしまっていると暖かくなってきます。また、アイドリング状態では水温が水温計の真ん中くらいまで上がっていても、走行すると針が下がってくるのもこの事象の特徴です。もっとも、最近の水温ランプのみの車ではわかりませんが…。診断機やサーキットテスターで水温を読むしかありません。あとは、完全冷機状態からエンジンを掛け、アッパー及びロアホースの温度差を触感確認するのみです。エンジン系は以上です。 ヒーターコントロール(温度制御)系について。エンジンにより温められた冷却水は室内のヒーターユニット(ヒーターコア)へ送られてきますが、車種によりですがヒーターコックを設けてエアコン(ヒーター)の温度設定が低い時にはコックを閉じて流れてこないようにしているものもあります。この場合、コックの不良またはコックの開閉の制御異常となります。正常にヒーターユニットまで温水が流れているのでしたら、エアミックス系が疑われます。“エアミックス”とはヒーターコアを通過した暖かい空気と常温の空気(エアコンOnでは冷風)との混ざり具合を調整しエアコン(ヒーター)の設定温度に見合った温度の風にする機構です。温度設定が手動のレバー式でしたらワイヤーで調整、オートエアコンでしたらモーターを使ってヒーターユニット内のドアの開度を調整しています。空調系のトラブルはなかなか色んなセンサーも使っていたりするため、難しい部分があります。ただ、これまでの内容の中でエアコンフィルターの交換やヒーターモーター、レジスターの交換でしたら、車種にもよりますがサンデーメカさんにも作業できそうです。ただ判断が違う方向へ言って行ってしまうと余計な出費にもつながりますので、診断は任せたほうが良いかも知れません。あとは行きつけの工場と仲良くなっていれば色んな情報を仕入れることも可能な場合もありますヨ。 【3.ヒーターを入れると異音がする】ヒーター(またはエアコン)を回すと風量は問題ないけれども異音が発生する、といったトラブルがあります。ファンモーターの回転部分に何らかの異常があるためです。音の種類は“ガラガラ”“ガタガタ”“チリチリ”“ボー”など様々で人によって聞こえ方も変わってきます。いずれにしてもファンモーターを一度取り外して点検をする必要があります。点検方法としては、○ファンに葉っぱなど異物が入っていないか。○ファンの回転部分または取り付け部に干渉した跡がないか。○ファンモーターのシャフト(軸)の部分にガタが無いか。原因としては、○異物の混入による異音 外気の導入口より稀に葉っぱなどが入り込んでしまうことがあります。○干渉跡がある場合 取り付け自体の不良やケース側の組み付け方が良く無い場合も・・・。 以前に修理歴があるなら要チェック。またはモーターシャフトのガタ。○シャフトにガタがある場合 モーターの交換が必要。 以上、今日はかなりボリュームが大きくなってしまいましたが、参考にして頂けたら幸いです。次回は、このヒーターの不具合でちょっと忘れられない事例のお話しをしたいと思います。お楽しみに。。
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