地下倉庫の怪(前篇)
クエスト説明
兵舎の自室でステラは部下から言われた事を思い出していた。"地味"…"普通"…当たっているだけに余計にショックだった…。彼女から預かった袋を前にステラは思案を繰り返す。城で開かれる仮装パーティーに参加するか否か…?
完了条件
ステラ(SP1)好感度15 (クエスト達成!)


ステラ
ラウンズ用兵舎―

"仮装パーティー"かぁ…。
はうう……。


(ステラは訓練所で部隊の者から言われたことを思い出していた。
目の前に置かれた袋を眺めながら大きなため息をつく…)


………………
…………
……


訓練所―

女性兵士「だからぁ、ステラは服装とか雰囲気が他の隊長達に比べて地味なんだよ。
なんかこう…"普通"っていうかさ。どこにでもいる感じじゃない?」


ステラ
いや…その…私、一応脱走兵だし、目立っちゃいけないっていうか…。


女性兵士「(部分的には普通じゃないし、十分目立ってるけどね…)
大丈夫だって、亡命扱いになってるんでしょ? 別に気にすることないって。」


ステラ
そ、そういうものかな…。


(経験が浅く、頼りないステラを、彼女はいつも励ましてくれる。
年が近いことと、同じダナ・ハウト出身という事が共感を生んでいるのかもしれない。
小隊長の資格は持つものの、ステラは未だ若年であり、兵士たちも比較的気さくに接してくる。)


女性兵士「それよりもさ、今度の秋祭りでイメージチェンジしてみたらどう?
なんでも城で仮装パーティを開くらしくってね。領民やアタシら一般兵も参加できるっていうから、
みんなにカッコいいところを見せるいい機会じゃない!」


ステラ
うーん…でも私、そういうのってなんか苦手で…。
それに、パーティーで着られるような衣装なんて持ってないよ…。


ふっふっふっ…大丈夫! アタシにいい考えがあるッ!!
お手軽で、しかもステラの持ち味を活かした最高のコスチュームを考えてあるんだ!


ステラ
ええっ!?
もう参加すること決定なのッ?

(…とてつもなく嫌な予感がする。彼女が自身をもって断言する時はいつもそうだ。
逃亡生活で培った勘が、激しく警鐘を鳴らしていた。)


…いーい、ステラ? リーダーが舐められると、アタシたち兵士まで肩身が狭いんだよ。
もっとバッチリ目立って腕の立つところを見せないと、ポッと出のヤツに足元をすくわれちゃうよ?
みんなのためだと思ってさ、ね?


………………
…………
……


ステラ
はぁ……。
みんな今頃、お城に行ってる頃かなぁ…。

(先ほど城の方で花火が上がったのが見えた。そろそろパーティーが始まる頃だろう。)


ステラ
…………。
とりあえずお城に着いてから考えよ…。


(ステラは件の女性兵士から渡された袋を手にすると、
いつもの服装のまま、兵舎を後にするのだった…)








地下倉庫の怪(中篇)
クエスト説明
ステラが主城の前庭に着くと、仮装パーティーは思いのほか盛り上がりを見せていた。思い思いの格好でパーティーを楽しんでいる人々を前に戸惑うステラであったが、あなたと出会い、この祭りの意味を諭された事で次第に気持ちが変わっていくのだった。
完了条件
ステラ(SP1)好感度40 (クエスト達成!)


ステラ
主城・前庭―

うわぁ…結構盛り上がってる…。


(ステラが城に着く頃には、城の前庭には祭りを楽しむ人々でごった返していた。
皆、思い思いの格好で仮装パーティーを楽しんでいる。)


abuse
お疲れ様、ステラ。
キミも仮装パーティーに?


ステラ
あっ、りょ、領主様!
お疲れ様ですっ!


abuse
ははっ…そんなにかしこまらなくていいからさ。
ゆっくりパーティーを楽しんでいくといい。


ステラ
あ…ありがとうございますっ!


abuse
そういえばステラは仮装しないのかい?

(あなたはステラが抱えている袋が気になり尋ねてみた。
見たところ、彼女の服装はいつもと変わりがない。)


ステラ
それが実は……。

(ステラは一瞬迷った様子を見せたが、意を決したように、
先日訓練所であった出来事をあなたに話してくれた。)


abuse
………。
ふーむ…そんな事が…。


ステラ
あの…領主様、彼女には悪いけれど、やっぱり私…。


abuse
…たまにはいいんじゃない?


ステラ
……えっ?


abuse
まぁ、一応部下には当たるんだろうけど…。
キミの事を案じてくれる、いい友達じゃないか。


ステラ
でも……私は…。


abuse
こうして秋祭りを行えるのも、命がけでステラたちが戦った成果だろう?
もうキミは戦う意味を知ったはずだ。…もっと胸をはりなよ。


ステラ
戦った…成果……。

(傷つけ、奪い合う…そんな戦いが嫌で逃げ出した…。
でも今は…護り…救うための戦いだと信じることが出来る…)


abuse
……ほら、地下倉庫の鍵。
あそこなら着替えの邪魔は入らないはずだよ。


ステラ
領主様……。
…あのっ、この鍵、お借りしますね!
すぐに戻ってきますから!


(ステラはあなたから鍵を受け取ると、城の方へ向かって駆け出していく。
収穫を祝う秋の祭りは、夜が更けるとともに一層の賑わいをみせるのだった…)


………………
…………
……


ステラ
地下倉庫―

うわぁ…真っ暗だよぉ……。

(燭台を片手に地下倉庫の扉を開ける。単に着替えるだけとはいえ、なんとも心細い。)


ステラ
えっと…とりあえず衣装を見てみようかな…。
……あれ?


(袋を開けると、大量の包帯とともに一通の手紙が入っていた。
手紙にはこの袋をステラに渡した本人からのメッセージが綴られている。)


(女性兵士「セクシーなミイラ娘で男どもの視線を釘付け! インパクトも十分で知名度アップ!!
イラストも添えておくので、参考にしてね♪」)


ステラ
…………。
私の嫌な予感って…よく当たるんだよね…。


ステラ
…どうしよう。鍵まで借りたのに、このまま戻ったら…。
もぉ…仕方ないなぁ…。











地下倉庫の怪(後篇)
クエスト説明
あなたのアドバイスに仮装パーティーへの参加を思い立つステラ。地下倉庫の鍵を預かり、衣装を着替えに向かったはずだったが、一向に戻ってくる気配がない。気になったあなたは、地下倉庫へステラの様子を見に行く事に決めたのだった。
完了条件
ステラ(SP1)好感度80 (クエスト達成!)


abuse
主城・前庭―

おかしい…まだ戻ってきてないのか…。


(ステラが着替えに向かってから結構な時間が経つ。いかに複雑な衣装であったとしても、
少々心配になってしまうほどに。)


abuse
仕方ない、ちょっと様子を見に行ってみよう…。

(あなたは近場の衛兵に席を外すことを伝えると、地下倉庫のほうへ向かっていった…)


………………
…………
……


abuse
地下倉庫―

ステラ? 着替えは終わったかい?


(倉庫の鍵は閉まっていた。扉をたたいて中にいるであろうステラに呼びかける。
中で何か声がしたようにも感じたが、扉が分厚く聞き取る事が出来ない。)


abuse
まさか何かあったんじゃ…ゴメン、ステラ! ここを開けるよ!

(賊の侵入、荷物の倒壊…万が一の事を想像し、背筋が寒くなる。
あなたは剣を振りかぶり、錠に向かって数度振り下ろした。)


abuse
(バンッ!)

ステラ! 大丈夫……って、こ…これは一体っ!!


ステラ
ああっ!? りょ、領主様!
助けてっ、助けてください~~~っ!!!


(あられもない姿のステラが、四肢を拘束され必死にもがいている。
薄暗くて判然としないが、その背後には巨大な甲冑の影が揺らいで見えた。)


abuse
ステラ、しっかりっ! 今助けるから……!


(どのような原理になっているのかわからないが、ステラの手足は
泥沼に沈むかのように、影の中に取り込まれていた。
あなたは取り込まれていない部分に手をかけ、そっと引っ張ってみた。)


ステラ
ひゃんっ! あうっ…そこ…くすぐったいですぅ…!


abuse
ごっ、ごめんっ! くそっ…びくともしない…。
ステラ…ちょっと我慢してて! せーのっ!!


ステラ
痛ッ…いったぁーい! ふぇええん…もっと優しくしてください~。


abuse
ああもう! いったいどうなってるんだ!?


(ステラの背後の影を改めて確認する。禍々しいシルエットの頭部には、
赤い光点が二つ光り輝いていた。)


abuse
……うん? これって…。

(もっとよく確認しようと、あなたが燭台の明かりを近づけた直後、数人の足音が近づいてきた。)


衛兵「何事ですかっ! 領主様ッ!! 先ほどの物音は……。
あああッ!!! な、なんという事をッ!!!」


(衛兵たちがそこで目撃したのは…僅かな包帯を体に纏い、拘束され荒い息をつくステラと…。
燭台を片手に、これまた必死の形相でステラにてを伸ばすあなたの姿だった…)


ステラ
き…きゃあああっ! 見ないでぇえええっ!!

(衛兵たちの視線にさらされ、ステラが思わず悲鳴を上げる。
そしてどうやらそれは最悪の解釈を招いたようだ。)


衛兵「ごっ、ご乱心めされたか!? こんな年端もいかぬ娘を拘束し、
不埒な行為に及ぼうとはっ!! ほ、補佐官殿を! すぐに補佐官殿を呼んで参れッ!」

(年配の衛兵が顔を真っ赤にして叱責する。完全に誤解しているようだ…)


abuse
へ? ま、待ってくれっ! それどころじゃないんだ! ステラの体がおかしな影に…!


ステラ
……あ、あれ? 体が…うごく……?

(次第に手足の感覚が戻ってくる。力を入れれば、戒めを解くことが出来そうだ。
先ほどまで見えていた鎧の影も、次第に周囲の闇に溶け込んでいく…)


abuse
あれっ…影が…消えた?


衛兵「領主様…私は…私は悲しいですぞ! …あなた様ならば、
道を踏み外すことは無いと、そう信じておりましたのに…。
さあ…参りましょう…! 」


abuse
ちょ…いや、違うんだって! 本当におかしな影が…! もっとちゃんと確認を…!!
ステラ…! ステラーッ!!


………………
…………
……


主城・前庭―

(パーティーも一段落し、多くのものは名残を惜しむかのように、街に繰り出していったようだ。
残ったものは各自グループを作り、静かに談笑している。)


ステラ
あっ…りょ、領主様。
その……ご無事…でしたか?


abuse
……ああ。…なんとか…ね…。

(引き立てられ、補佐官の面前で衛兵の報告を聞かされている最中、
まったく生きた心地がしなかった。幸いステラの証言と、彼女の手足に残った魔力の反応から、
身の潔白を証明することが出来たのだった。)


ステラ
本当に申し訳ありませんでしたっ!
倉庫で着替え終わって…気がついたらいつの間にか…。


abuse
ははっ…まったく災難だったね、お互いに。
あの影の事は、衛兵の調査に任せてあるから心配ないよ。
もっとも…正体を知るのは無理な気がするけど…。


ステラ
……?


abuse
あーいや…その、残念だったね。仮装パーティー。
せっかく勇気を出したのに…。


ステラ
いえ…いいんです。
衣装をくれた彼女には悪いけれど、私にはもっと素敵なことがありましたから…。

(私を助けようと、領主様はあんなに必死になってくれた…)


abuse
ん……? 素敵なこと?


ステラ
はい♪ ……あ、そうだ。
領主様、せっかくですからこれから街に行きませんか?
秋祭りの間は、お店も遅くまでやっているそうですし。


abuse
そういえばパーティーの途中だったから何も食べてなかったな…。
よし! それじゃあ行こうか?


ステラ
了解ですっ♪

(ステラはピシリと敬礼した後、いたずらっぽく微笑んだ。
街の灯りは煌々と夜の闇を照らしている。秋祭りの夜は、未だ終わる気配が無かった。)