ノース2号の話をしてあげよう


彼はスコットランドのポール・ダンカンの執事をしていたのさ


ポールは盲目の天才ピアニストと呼ばれていた

でもそれは大昔の話しで
いまは癇癪持ちのただの気難しい爺さんさ



ノース2号はもともと軍事用の戦闘ロボットだったんだ
中央アジア戦争では敵のロボットを何万体も破壊した

戦争が終わって兵士としての役目を終えて
彼は爺さんの身の回りの世話をする執事になったんだ


ある日、ノース2号は爺さんのピアノを弾いているところを彼に見つかって激怒された

「これはお前のようなけがらわしいロボットが触るものではない!」

そう言われたんだ


ノース2号は言ったよ
「弾けるようになりたいんです…もう戦場に行きたくないから」



爺さんはそれでもノース2号につらく当たった


なぜなら、彼は世間を恨み母を恨んでいたからね
自分以外のものを彼は信用しなかったんだ


その理由は、
幼い頃母親に捨てられたからだってさ


母は病弱な彼を捨てて、金持ちの男に走ったんだ
彼はずっと孤独の中で生きてきたんだ

だから彼は爺さんになっても誰にも心を開かなかったのさ




ある日ノース2号はいなくなった

爺さんが出ていけって言ったんだ




でもしばらくしたら
ノース2号は帰ってきた


ノース2号は昔の事を調べてきたんだ

母親は爺さんを捨てたんじゃなかった
彼の重い病気を治す為、お金持ちの男に近づいたんだ


そのことを爺さんに話した

それから爺さんとノース2号はだんだんと仲良しになった

ノース2号にピアノを教えて爺さんは久しぶりに笑ったんだ




でも2人の幸せな時間は長くは続かなかった


あのプルートゥがやってきたんだ




ノース2号はプルートゥに戦いを挑んだ

自分の自由と爺さんの生活を守る為に





でも…ノース2号は二度と帰ってこなかった



爺さんは
彼にピアノを教える為に
ずっと待っていた


ずっと、ずっと…



でも彼はもう二度と帰って来なかった






これでノース2号の話しはおしまいさ




彼は空高い雲の中でプルートゥと戦って



バラバラにされてしまったんだ…。