「○ーユー」に会社訪問に行ったその2日後に「○○ナカ」から速達が届いた

開けてみると採用が決定したので誓約書を10月14日までに郵送して欲しい
ということだった


…困った…


「○ーユー」の面接が13日にある
更にもう一度面接がある確率が高い

「○ーユー」の合否が判明する前に誓約書を出さなくてはならない
誓約書を出す以上は「○ーユー」を諦めなくてはならない


僕は翌日大学に行って就職課の指導担当の先生に相談した

「それなら13日の○ーユーの面接の具合をみて行動しなさい。面接で手応えがあれば○○ナカに正直に事情を話して待ってもらいなさい。ただ○ーユーはなかり難しいぞ」
ということだった


う~ん
とにかく13日に悔いのないように頑張るしかないな
面接で自分がしっかりアピールできるように家で仮想面接をイメージして自分のセールスポイントを文章にまとめてみた


するとその夜オコシから電話があった

「もしもし、○○です…あの~オコシです。17日の朝に名古屋に着く予定で行こうと思ってるんよ」
「え~、ずいぶん早いんじゃない」
「うん、でもそうした方が一番長くそっちにいられるから。だから16日の夜にこっちを出て、朝早く神戸から新幹線に乗れば9時頃に名古屋に行けるから」
「うん。分かった。他の人には連絡した?」
「タゴさんとこもポテトのとこも電話がないから」
「ポテトのところに泊まりたいんでしょう?」
「うん。ポテトといろいろ話をしたいし…ねぇ大学に行く用ない?」
「いいよ。行ってポテトに頼んでおくよ。それでいつまでいられるの?」
「19日の朝に帰るつもり」
「そうか、じゃあ17日に名古屋に着いたらどうする?」
「みんな講義の時間に行っても悪いから、どっかで時間を潰してもいいけど」
「じゃあサークルのボックスにおいでよ。僕も行くから」
「うん、分かった。じゃあまた電話するから。さよなら」


おぉ!なんてことだ!

もう二度と会えないと思っていたのに

一年も経たないうちに
またオコシに会えるなんて…

これは運命かもしれない

いやただの偶然でも構わない

オコシにまた会えるだけで僕にとっては奇跡なんだから


僕はすぐさまライアンに電話した

「あのな~今週、あっと驚くことがあるぞ」
「なに?誰か来るんか?」
「おぅ。誰が来ると思う?」
「ん~?ドッツンか?」
「ブ~。違う」
「オコシか?」
「あたり~!」
「うそや~!」
「本当だ」
「ウソに決まっとるやんか。あのこが来るわけがないがや。第一なんであんたが知っとるんだ?」
「いまオコシから電話があった」
「ははははは!あんたいい加減にせいや!」
「本当だって」
「絶対ウソや!第一あんたのところに電話がくるわけがない!」
「疑り深い性格やな~」
「まず第一にオコシが来るわけがない。それにあんたのところに電話するわけがない」
「完全に信じてないなぁ」
「本当に本当か?」
「本当に本当だ」
「いつ来るんだ?」
「17、18、19日」
「本当か?」
「この秋一番のイベントだな」
「信じられんな」
「ははは…あんた一宮から出てくるなよ」
「あんた…あんまり広めたらあかんよ」
「ははははは!」
「はははは」

さあ、なんだか元気が出てきたぞ
こうなったら「○ーユー」の面接をビシッと決めてオコシに会うぞ


13日になった
「○ーユー」の面接は午後2時からだった
行ってみるとすでに学生が5人ほど待っていた
もう面接は始まっているようだった

やがて僕の名前が呼ばれた

面接する人は3人
いつもの人事課長さんとあと2人は常務のようだった

「志望動機」「営業希望の理由」「サークル活動について」「家族構成」「営業のバイトをしたことはあるのか」「学生運動をどう思うか」などを聞かれた

時間にして約10分ぐらいだった
昨日準備した成果が出ていつになく熱っぽく語ることができて自分としては満足のできる出来だった

「今日の結果は後日追ってお知らせします」
ということだった


僕はその足で大学まで行って就職課に報告することにした

「まだはっきりしたことは分かりませんが今日は一次面接でした。今日いた学生の中に残る自信はありますが、最終的に残るのは50%ぐらいの自信しかありません」
そういうと

「それじゃあ、明日○○ナカに行ってこちらの事情を話せ。自分としては御社にもう入社するという決意を持っているけれど、もう一つの結果がまだ出ない。そうだな、もう一つは縁故で親がどうしても行けと勧めているということにしたほうがいいな。こんなことは自分でも不甲斐ないと思うがどうしても親の顔も立てないといけないから、あと一週間ほど待って欲しいと。それを熱意を持って頼むんだ。それでも今日まででないと困ると言われたらもうキッパリ諦めろ。僕としては○○ナカは決して恥ずかしくない会社だから○○ナカを勧めたいが、君が○ーユーにどうしても入りたいのならそれだけの覚悟はしろ。そこまで考えているのなら○ーユーも7:3で入れる確率はあると思う。○ーユーもなかなかいい会社だから、まぁ頑張れ」

よし!ここまで来たら当たって砕けろだ
明日は○○ナカに行くとしよう

その後にサークル室に寄ったがポテトはいなかったので彼女の伝言ポストにオコシの件を手紙で書いて入れてきた


夕方家に帰ってしばらくすると○ーユーから電話があった

「明日の午後2時に再度面接をしたいから来てください」
ということだった

良かった
たぶん明日が最終面接になりそうだ

午前中に○○ナカに行って誓約書の延期をお願いして午後に○ーユーの面接に行こう

明日中にどこに行くことになるか決まりそうだ。