30社ほどの企業から取り寄せた資料を何度も読み返し
実際に会社訪問する企業を12社に絞りこんだ
特に本命と考える5社についてはすこしでも早く会社訪問をしなくてはならないと思った
その一つの「○○信用金庫」に電話すると
「7月28日に来てください」
と言われた
まてよ…28日といえばじゃんけんパートのキャンプ実践の日じゃないか
ジャケイから1年生のセツラーばっかりだからキャンプだけでも来て欲しいと頼まれたばかりだった
だが自分にとって今一番大事なのは自分の就職活動ではないか
思わず心の中でジャケイに謝って
「分かりました。では28日の10時によろしくお願いします」
と言って電話を切った
う~ん、困ったなぁ
とりあえずジャケイに相談してみるか
そう考えているとまるで自分の気持ちを見透かしたようにジャケイから電話がかかってきた
やはりキャンプに来て欲しいという話だったので会社訪問の日とダブってしまったことを話すと
「ひぇ~!」
と言って驚いていた
とにかく会社訪問が午前中だから終わったら昼から追いかけてキャンプに参加するということにした
「○○信用金庫」の会社訪問に行くと
まずでかい本社ビルに圧倒された
考えてみれば会社訪問でなければこんな本社ビルに入ることもめったにないだろうな
8階の会議室に通されると学生は自分を含めて5人だった
学生側からの質問をいろいろと受けてから人事担当者がポツリと言った
「うちは成績のいい人しか採りませんから。その中から人物評価で選びます。優は15~20ぐらいないとね。可は5つ以下でないと困ります」
と言われて思わずびびった
う~ん、なかなか難しいみたいだな
でも挑戦したい気もした
結局、説明会は12時ぐらいに終わった
すぐに家に帰って着替えて岐阜県の長瀬キャンプ場に向かった
電車を3つほど乗り換えてキャンプ場に着いたのは6時ぐらいだった
もうみんなが夕食を終わろうとしていた頃だった
「わあ~ナッツが来た~」
と喜んでくれる子供がいて嬉しくなった
カレーの残りを食べるととても美味しかった
暗くなってからキャンプファイヤー、肝だめしをやった
準備不足な感じはあったが仕方ないなぁと思った
キャンプ場の夜は冷えて寒いぐらいだった
次の朝はラジオ体操をしてサンドイッチを作り朝ごはんにして
おにぎりを握ってお昼のお弁当にした
一段落すると山の川で水遊びをした
井戸水のように冷たい水だったが子供達やジャケイ、メンタン、チクワは川に入って泳いでいた
1時頃にキャンプ場を出発して地域に着いたのは4時半ごろだった
疲れたけど楽しくていいリフレッシュになった
キャンプから帰るとまた会社訪問の日々が始まった
スーパー業界に興味が出て
「○ニー」
「○マナカ」
「○ローフーズ」
といったスーパーを立て続けに訪問した
だいたいどこの会社も学生を3人~10人ぐらい集めた単位で訪問に応対してくれた
学生の質はバラバラだったが極端に凄いと思う学生はいなかった
目立ちたがり屋というか何かにつけて口を挟んでくるしつこい奴がたまにいてウンザリした
そういう学生は自分をアピールしたつもりだろうがいい印象は残らなかった
企業の人事の人はどう評価するのだろうか?
8月に入るとほとんどの企業が会社訪問を受け入れてくれて前から興味のあった
「○○コンタクトレンズ」
に早速行ってみた
ここはコンタクトレンズの製造販売をしている
自分の中では本命上位の会社だった
学生は7人
ビデオで会社説明をしてから質問を受けて
その後に試験をすると言われて驚いた
まだ試験を実施した会社は無かったからだ
適性テスト、一般常識テスト、論文
全部で1時間半に渡る本格的なものだった
終わったのは夕方5時だった
情けなかった
準備不足でもあり自分自身を何一つアピールできなかったことが悔しかったのだ
みんな帰ってしまった会場に自分一人だけが立てずに座っていた
最後に担当者の人に今日のお礼を言って帰った
もっと真剣に準備をしなくては駄目だ
今日の僕にはそれが足りなかった
その為にお前は本命企業への売り込みに失敗したのだ
帰りの電車の中で僕は唇を噛みしめていた
その3日後に別の本命である「○ーユー」に行った
ここはヘアカラーの製造販売をしている会社だ
行ってみると学生は自分1人だけ、まだ会社訪問には誰も来ていないという
やった~!
どんなことでも一番というのは気持ちいいことだ
人事部の課長さんが応対してくれたが
向こうからの質問は10月以降しかしないから
疑問だけにお答えしますというスタンスだった
予め考えておいた質問を5つぐらい聞いた
課長さんはその一つ一つに丁寧に答えてくれた
好印象の残った会社だった
その数日後「○○コンタクトレンズ」から電話があった
8月12日に面接をしたいからきて欲しいということだった
自分は前回のペーパーテストで落とされたと思っていたので驚いた
面接では頑張らなくっちゃ
他に「○本○ナード化粧品」という化粧品会社にも会社訪問に行った
化粧品会社だけあって受付の女性がすごくきれいな人だった
学生は2人だけ
始めは20代ぐらいの若い担当者が出てきて
後から50代ぐらいの人事の責任者といった感じの人がきて質問に答えてくれた
ここは業界4位で採用予定者は25人
毎年400人ぐらいは受験にくるんだそうだ
かなり難しそうだ
「○○コンタクトレンズ」の面接は学生が5人
みんな前回見た顔だった
面接会場に入ると重役っぽい人が4人並んでいて
これで合否が決まるんだなって思った
質問は「学生生活について」「勤務地の希望」「親の仕事」「希望の職種」などだった
ちょっと自信がない出来だった
これで合否が決まるとなると合格するのは難しいだろう
その2日後の夕方に電話が鳴った
「○○コンタクトレンズ」からだった
合格か?不合格か?
心臓のドキドキがマックスになった
「お手数ですが、22日の午後4時にもう一度こちらに来てください」
「もう一度面接ということですか?」
「はいそうです」
「分かりました」
とりあえず首が繋がったような気持ちだった
よし頑張るぞ!