2月の終わり頃
恒例のサークルの後期総括合宿が始まった
今度の合宿は行くかやめるかずいぶんと迷った
3年生はこの時期になるとあまり参加しないのが慣例となっていたからだ
それに何よりも
一体自分に何が語れるのかまったく自信が無かったのだ
ただ出席しないと
キャップとして頑張ってるジャケイに悪いからなぁという気持ちが強くて
3年生として最後のご奉仕という感じで出ることにした
4年生や短2生で出席した人はいなかった
もちろんオコシも欠席だった
合宿の場所は知多半島のいつもの民宿だった
今回は運営委員ではなかったのでわりと気楽な立場だった
せめて実務をいろいろと手伝ってやろうと思っていたのだが
それ以前に執行部の文章化ができてなかった
総括の進行状況は最悪だった
初日は参加者全員の決意表明と軽くいくつかの項目を討論して終了
二日目から本格的な総括が始まった
1・2年生の邪魔にならないように少し遠慮して
発言がないような議題には盛り上げるように適当に発言した
夕方からの学年別集会で3年生はフリータイムだった
海沿いの道を散歩して喫茶店に入り雑談をした
来年の卒業旅行の為に積立て貯金をしようという話をして
後は雑談だった
オコシと同じパートのタゴサクと話をした時に
オコシのリクエストハガキの話になった
「うん、そうそう。なんか何気なくラジオ聴いてたんだけど、ビックリした。あれって…やっぱりオコシが出したんじゃないかな。なんかね『偶然FMバラエティを聴くようになり2年になりました。大学に入っていろんな人と接していろんな事を考えました。友達の中にはいい人ができた人もいるけど自分は結局できなかった。それでもこの2年間は貴重な時間で自分で考えて決断することが大切だって学んだ。これからの生き方は自分で考えて自分で決めていきたい』っていうような内容だった。で、さだまさしの『主人公』って歌をリクエストしとった」
う~ん
そうだったのか
でも「いい人はできなかった」って?
バカボンと付き合ってたんじゃなかったのかな?
それからに、さだまさしの
「主人公」
どんな歌なんだろう?
どんな思いを込めてリクエストしたんだろう?
聴いてみたいな
合宿所に帰ると
明日の分科会の為の議レポ会議(議長、レポーター)があった
僕はじゃんけんパートの実践分科会のレポーターで
議長はミッキーだった
議レポ会議は夜の11時からだった
ミッキーが
「ねぇ、ずっと前の合宿でわたしがレポーターでナッツが議長だったの覚えてる?」
「うん、あったねそんなことが。それが今回は逆だもんな。ミッキーも成長したんだなぁ」
と言って笑い合って
しみじみと話した
以前にアタックしてフラれてから何か気まずくて自分からなかなか話していけなかったミッキーとやっとまた打ち解けて話せるようになった気がした
もともとミッキーとは話のうまが合うほうだった
議レポ会議でもずいぶん脱線していろんな無駄話をして楽しかった
とりあえず明日の分科会の討論視点をお互いの意見を出しながら決めた
結局2時間ぐらい話していて寝たのは1時過ぎだった
翌日の実践分科会では
参加者がアナグマ、タゴサク、チョンコだった
子供にとってというよりもセツラーの働きかけについて議論がされて
僕のことが予想以上に評価された
議論は活発だったものの
ミッキーが心配したようにアナグマがごちゃごちゃに引っ掻きまわした部分もあったが
面白い分科会になった
1年生のチョンコも
「あたいのパートはわりと子供ばかり追いかけていたけど、今日話してセツラーが働きかけでどう葛藤したのか話すことが大切だって分かった」
と言ってくれた
最終日は文章が出来たのがギリギリで
ガリ切りが間に合わなくて口頭で発表し議事を進めるといった異例の形で行われた
その為採択は後日に行われることになった
自分にとっては最後の合宿だったが
終わってみれば結構いろんな分野で発言できて自分的には楽しめた合宿になった
来て良かったと思った
5日ぶりに家に帰るとドッと疲れが出た
ベッドに横になってあれこれと考えた
やっぱりオコシの事が自分の一番気にかかる事だった
このままではいけない
明日最後にもう一度オコシの下宿に行こうと思った
よし!
明日の朝電話してみよう
もしオコシの都合が良ければ彼女の下宿に行こうと決めた
自分の気持ちが決まると
ホッとしたのか
疲れもあって奈落の底に落ちていくように深い眠りについた。