また新しい一年が始まったね



昨日テレビを見ていたら

いつか君が話してくれた街が紹介されていたよ

君が何年か前に住んでいた街



君の話でイメージしていた街よりもずっと大きな都会だったからずいぶんと驚いたよ



大掃除の途中だったけど
テレビに目が釘付けになってしまった



駅前の大きなメインストリート

君もここを何度も歩いていたんだろうか


少し路地に入ったところにあるフォーク喫茶の店

君もここで紅茶を飲んで若者のライヴに耳を傾けたんだろうか


駅裏に並ぶ居酒屋や飲食店

君もこの中のどこかの店に入って空腹を満たしたのだろうか
もしかして
お気に入りの店を見つけてそこの常連になったのかもしれないね


少し離れたところにある橋の上では
若者が路上ライヴをしたり恋人達が手を繋いで歩いている

夕暮れに浮かび上がる欄干の照明と
川をゆっくり進む船


君もここを歩き
この風景を見ながら家路に着いたのだろうか



この街で
君は青春を楽しんだのだろうか

それとも苦い思い出を重ねたのだろうか



僕はカメラが写すその街を見ながら
君がこの街で過ごした日々を勝手に想像しては
なんだかセンチメンタルな気分に浸っていた



僕は未来の希望を語る君が好きだった

それがどんな夢だったとしても
叶えてあげられるなら
助けてあげたかった



でも本当は

僕はただ君のそばにいたかっただけなんだ

君が僕のそばにいてくれたら
それだけで僕は幸せだったんだ



いま

君は

どんな街で暮らしているんだろう


お腹を空かせてないだろうか


笑顔を無くしてないだろうか



いま


幸せだろうか