思い出の中にいつまでも
生き続ける私の街
煙くてくさいガス工場
笑いころげて遊んだ
雨の中夕べの路
走って帰ったものだよ
刑務所のわきを通り
共同井戸のわが家
シャツ工場のサイレンが鳴って女達を呼び寄せる
失業中の男たちが
母親がわりの毎日
景気が悪くて鍋は空っぽ
それでも愚痴も言わずに
だってみんな心の奥では
この街を誇っていた
小さなバンドで歌を歌ってあの日初めてお金を稼いだ
音楽に溢れたデリーの街
とても忘れられない
それをみんな置き去りにして
街を出るなんてつらい
だってここは音楽を知り
夫を知った街
今度帰って目を疑った
酒場は焼け煙りが舞い
懐かしいガス工場には
兵隊がたむろしていた
鉄条網が張り巡らされ
戦車と銃剣の街に
軍隊の前にひざまづいた
私が愛した街
今ではもう音楽もない
でも街の人は絶望してない
忘れはしないこの出来事を
まなざしが語っている
私にできることはひとつ
戦うことだけなのだ
青春を過ごしたデリーの街
私の愛した街