女は言った
「あなたは三葉虫の生まれかわりよ」
「ほぅ…」
僕は少し目眩を感じながら目の前の水割りを飲み干した
「つまり…僕は…虫っぽさが残っているんだね」
女は長い髪をかき上げながら言った
「違うわ あなたの先祖は三葉虫だったの。そう言っただけよ」
「なるほど 僕の先祖は三葉虫だった訳だ。それなら君のご先祖は何だったのかな?」
「わたしの先祖はマンモスだったの」
女は目を輝かせて
うれしそうに
そう言った
「あぁ それじゃあもしかしたら僕の先祖は君の先祖に食べられてしまったのかもしれないね」
僕は額の汗をハンカチで拭きながらそう言った
「とんでもない!食べたりなんかしないわ」
女は微笑んだ
「それを聞いて安心したよ」
僕は少しホッとして
微笑み返した
すると
女は満面の笑みを浮かべて言った
「マンモスは虫なんか食べないわ。
踏み潰して歩くのよ!」