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梅雨に入ったばかりの頃
雨の一寸止んだ合間に
オリーブの木を植え替えた。

アテネのアンゲロスの店で買い
日本まで運んで来た植木鉢に
蚊衆と関ヶ原しつつせっせと植え替えた。




昔から
オリーブの木の側に居る
だけでほっとする。
別段、理由はなしに

その事を知ってか知らずか
日本に戻り早速に相棒が
買い求めてくれた
2本のオリーブの木。

が、今は3本である。
ギリシャのオリーブの木が
仲間となった。

ん~と大事な「宝」である。



雨が再び降り出さぬ内にと思った。

せっせと土を振っていると足になみゃっ
とした感触が響いた。

「ほよ?」っと
感触の響いた方を見るとニョキリンと
ち-さなお目目があった。

お目目
ちーこい

かわいいでんでん虫君であった。

「残念ながら我が家には君の相棒の
 紫陽花はいないんだよな」


オリーブとでんでん虫。

鉢の側へ移し置いた。

新しい組み合わせであるが、雨が降れば
また新しいストーリ-が生まれるであろう。


こっちはこっちで、オリーブの実が成るまで
いいドラマを築こうと思った。

夕方、降り出した雨の中、
出掛けようと外へ出た時
でんでん虫君はもう居なかった。

意外と足が速いのだ。

あーしてこーして色々と
ゴソゴソしている内に夏が濃くなっていく。


そーいえばである。
が。

『 でんでん虫は大きくなってもでんでん虫? 」