農業ジャーナリストのかたや、複数の国際協力のNGO、そして地元JA福島婦人部会長などの呼びかけで、三春の滝桜の花見に全国各地から集い、放射能汚染の渦中にある福島の農業について話し合った。そして、その第二回目の集いとして「収穫祭」が先週末、三春で開かれた。
たまたま山都で知り合ったNGOの方と出会い収穫祭を知り、参加しました。東京方面や、関西などから大型バス貸切で訪れ、JA福島婦人部のかたや地元のかたがたが収穫体験とずいきづくり、食事づくりなどの面倒をみてくれた。そして、夜も翌午前中も、語り合い、発表し合いまし合った。
私個人としては、原発事故後、川俣町から南に70km遠のき移住しましたが、お気に入りの阿武隈の地からは離れないという選択をとった。しかしながら、福島で農やこのくらしを続けていいのだろうか? という葛藤はいまだに続いている。
今回のように、遠方から福島の地にかけつけてもらえることは、地元にとっては大変ありがたく励みになる。私自身、福島でくらしを続けることへの意欲が高まったと思う。また、この集まりに参加しているJAも「安全なので食べてほしい」というスタンスだったと思う。しかし、問題が解決しないのに「風評」という言葉でかたつけ、今までどおりの農業や経営を押し付けていいのかは疑問である。
何度も書いたかもしれないが、農産物や加工品でやっていくなら、どのくらい汚染されているか、どのくらい大丈夫なのかを計測し数値で示していかないといけないと思う。千葉県の有機農家が「原発事故後、宅配のお客さんが減った」と嘆いていた。千葉でだめなら、福島なら全然だめである。しかし、汚染が福島県だけでないという現状からすれば、○○県は大丈夫で○○県はだめという判断はできない。農地や野菜がどのくらいの汚染があるかとか、そしてこの数値でどのくらいのリスクがあるかが周知されていけば、消費者が選ぶ幅も広がるし、不安なまま過ごすことも少なくなると思う。あとは、人によって、考え方が違うから、食べ物や住む場所などが他人と異なった選択をしても仕方ない。他人の意見を否定しないで生きて生きたい。
私は、今の場所でくらしても、放射能に関しては健康上ほとんど影響ないと思うが、キノコなど以降率の高そうなものは食べないようにするし、野菜を買う場合も、汚染の高そうな市町村のものは避けるかも知れない。主食であるコメも検査してから食べたいし、将来家族、とりわけ子どもができるようになれば、とりわけ食べ物は慎重に選ばなければと思う。
このような食物への不安を抱き続けなければいけない状況、都会から田舎暮らしに来たのに山の山菜やキノコも食べられない状況、今まで化学物質過敏症の方にも喜んで食べてもらえた豆や雑穀などの農産物は生産できないかもしれない状況などを踏まえると、やはり、この場は離れないといけないかも知れない。農や昔ながらのくらしが好きで生活しているが、農産物は喜んでもらえるのがいちばんありがたくうれしいでのだ。
今回の集まりではいろんな方に出会えてよかたったです。川俣の地元の人を残しで自分だけ引越してしまった気持ちを察してくれた人もいた。そして最近、農作業に忙しかったので、今後のこと、ちょっと考えるきっかけになってよかったと思う。