福島県内の米の予備調査で500ベクレル/kg 旧市町村単位では不十分 | あぶぐまの里にっき

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阿武隈の地に移り、昔ながらの農とくらし、技の継承を目指していたが、原発事故で自然・社会環境、自分の心も全てが変貌。

以下、新聞記事二つ。



コメから規制上限のセシウム=全国初の重点調査へ-福島県二本松市
 福島県は23日、収穫前のコメの放射性物質を調べる予備調査の結果、二本松市で採取したコメから1キロ当たり500ベクレルと、国の暫定規制値の上限に相当する過去最高値の放射性セシウムが検出されたと発表した。これを受け、同県は収穫後のコメを対象に出荷の可否を判断する本調査で、通常より詳細な重点調査を同市で行うことを決めた。重点調査は全国初。
 本調査でも暫定規制値上限の500ベクレルを上回った場合、二本松市を構成する19の旧町村単位で出荷を制限する。
 同県によると、問題のコメは12日に採取された「ひとめぼれ」の玄米で、セシウム濃度は重点調査の実施基準(200ベクレル)を大幅に超えた。土がコメに混入した可能性もあるとして再検査したが、再び基準を上回った。(2011/09/23-22:23)


福島県:米の予備検査、調査地点増やす 山間部など

 福島県二本松市小浜地区のひとめぼれから収穫前の予備検査で1キロ当たり500ベクレルの放射性セシウムが検出されたことを受け、県は山間部などで予備検査の調査地点を増やすことを決め、検査を始めた。

 対象は土壌のセシウム濃度が比較的高いとみられる地域で、1自治体当たり数地点を新たに調べる。追加の予備検査で200ベクレルを超えた自治体は「重点調査区域」とし、本検査の地点数を増やす。【関雄輔】

毎日新聞 2011年9月25日 23時06分

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やはり、でましたか。

以前の言及しましたが、放射能の汚染の数値(広域の汚染マップ)と、米の汚染の数値は比例する場合としない場合がありそうですね。
局地的な汚染の濃淡に左右される、例えば田んぼ1枚1枚で、あるいは同じ田んぼ1枚を見ても、位置によって汚染度がだいぶ異なるかもしれない。
また、栽培方法に左右されるのではないでしょうか? 施肥の量やタイミング、有機栽培か慣行農法か、汚染された堆肥を利用したかどうか、汚染された用水の流入のタイミングなど。粘土質か砂質かなど、土壌の性質にも大きく左右されるようです。

だから、旧市町村単位の調査では汚染の傾向はわかりますが、実際の汚染は最低でも田んぼ1枚1枚計測しないと、わからないのではないでしょうか? おそらく旧市町村内では汚染の数値は何倍も差がでますよ。

消費者にとっては、国の基準を満たしていればよいとする人もいれば、汚染の数値を判断材料に選ぶ人もいます。
汚染の数値で買うかどうか判断する場合は、正確な数値がわからない以上、福島県産など放射能汚染された米を選ぶことはできないですね。