茅葺き屋根を保存する理由~ラジオ取材 | あぶぐまの里にっき

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阿武隈の地に移り、昔ながらの農とくらし、技の継承を目指していたが、原発事故で自然・社会環境、自分の心も全てが変貌。

 昨日、FMヨコハマ ザ・ブリーズの街角レポートが、茅葺きの現場に来ました。茅葺きは雨天中止だったので、家にいて聞いていたら、11時半ころレポートしていました。晴れてれば自転車でかけつけたところでしたが・・・。
新しい茅をたくさん運んできて使う説明をして、では古い茅は? という話で、昔は有効利用したという話はされていましたが、今回どうしているかには触れていませんでした。 
 なんだか実際に携わっていて少しくやしい気持ちがしました。というのも・・・
こういう茅葺き屋根の保存は、昔を懐かしみ、住んで快適で気持ちいいだけでなく、環境にやさしいというのがあると思います。本来は、屋根の材料は「そこらにあるもの」で、手間はとてつもなく要しますが、入手にも加工にも化石燃料は使いません(屋根だけでなく古民家の構造はだいたいそうだと思いますが)。葺き替えのときに剥く古い茅も屋根に再利用し、使わないところも貴重な肥料源でした。しかし、経済で成り立つ現代社会での茅葺きだと、必ずしもそうは行きません。
 茅場が昔のように近くにない点は、そう簡単には変えられませんが、不要になった茅の使い道はもっといろいろと考えられるように思います。
 今回これを利用できないのにはいろいろな理由があると思いますが、ラジオを聞いて再度なにか有効利用できないものかと思ったのでした。
 今となっては最高のエコロジーである昔ながらの屋根葺きを現代社会で保存する意味を、自分でももう一度考えていきたいです。


※現在こちらは激しい雷雨です。