新型コロナウイルス感染症による死者が19日、世界全体で16万人を超えた。死者の9割近くが集中する欧米を中心に被害拡大が続いている。感染者230万人を上回っている。大阪府は、新たに88人の感染を確認したと発表し、これで感染者は1163人になった(世界に比べればまだまだ少ない方)

 

 

 

「緊急事態宣言」の拡大により 一層の家自粛待機を担わされている国民。 新型コロナウイルスに関する情報は、新聞・本雑誌、テレビTVパソコンネットetc.など様々あるが、特に年配者が多い日本では、まだまだ新聞やテレビTVでの情報を一番アテにしている。 非常に気になるのは 連日その報道の仕方である。

 

 

テレビTVには、コロナウイルス問題に関して実に大量の情報が流されており、民放テレビのキー局は、新聞社と密接な関係にある。ワイドショーにはいわゆるタレントも出演して好き勝手な感想をしゃべっているが、医学の専門家でも異なった見解があるのだから、タレントの存在は全く無用というより有害とも感じる。

 

 

ワイドショーは言わずもがな、純粋のニュース番組においても問題がある。かなり以前から、特に民放のニュース番組の変化がとても気になっていた。ニュース報道に、しきりに演出の傾向が見られるからである。用意された原稿を読み上げて事実関係を伝えるニュースを「ストレートニュース」というが、以前はすべてこのスタイルだったが、いつしか過剰な演出が施されるようになった。 テレビTVであるから、映像に関しても問題はあるが、注目したいのはブルー音符音声の部分。それには2つの種類がある。

 

 

 1つは、人間の言葉による説明で、アナウンサー以外の、「ナレーター」が多用されるようになり、その調子が、盛り上げようとするためか、極めて情緒的感情的(つまりオーバーな表現)

 

 もう1つは背景音楽、つまりバックグラウンドミュージックである。暗いニュースの場合には、不安感をあおるような不気味な音楽が使用される。

 

 

以上のようなテレビTVのニュース報道の劣化が、いっそう顕著に表れたのが、今回のコロナウイルスの報道。そもそも、深刻な問題であればあるほど、冷静に淡々と報道しなければならない。過剰な演出が加わると、それはドラマチックになって、かえってリアリティーが失われてしまい、本来持つべき警戒心も損なわれてしまう。

 

 

 テレビTVのスタジオは、「3密」の典型的な空間であったが、3月末ごろから急に離れて座るようになった。つまり、それ以前は本気で取り組んでいなかった証拠。中国中国の発表自体が遅すぎると叫ばれた1月半ばでさえ遅すぎるのに、日本日本では2月下旬になってようやく2週間程度の自粛を呼びかけたのが始まり。 そこの頃はまだコメンテーターらも密着するぐらいの距離で座っていたほど・・・。コロナウイルス問題が、当初よりかなり長期化せざるを得ないと予想される現在、テレビTVメディアには、演出を排した、一層冷静な報道姿勢が求められる。