円安は止まるのでしょうか? 161円台で試される日本政府の本気度
ドル円相場は1ドル=161円台まで下落し、約40年ぶりとなる歴史的な円安水準に迫ってきました。
日本政府は繰り返し円安への警戒感を示しており、加山さつき財務大臣も「大胆な行動を取る用意がある」と発言し、為替介入の可能性を示唆しています。
しかし、市場の反応は限定的で、円安トレンドは依然として続いています。
私はその理由は比較的シンプルだと思っています。
市場は政府の発言よりも、日米の金利差を重視しているからです。
アメリカ経済は依然として底堅く、年内には追加利上げが行われる可能性もあります。
一方、日本も利上げを実施しましたが、日米の金利差は依然として大きなままです。
投資資金はより高い金利を求めてドルへ向かいます。
その流れを口先介入だけで変えるのは難しいのではないでしょうか。
もっとも、日本政府が予告なしに為替介入を実施する可能性は十分に残されていると思います。
特に米国市場が休場となる日は市場参加者が少なく、流動性も低下します。
こうした局面では介入の効果が通常以上に大きくなりやすいと言われています。
実際、前回の大規模介入も市場参加者が少ないタイミングで実施されました。
もし介入を行うのであれば、今はかなり良いタイミングではないでしょうか。
個人的には、今日か週明けの月曜日あたりに実施される可能性があるのではないかと見ています。
ただし、ここで政府が動かなかった場合、市場の受け止め方は大きく変わるかもしれません。
ドル円が161.95円を突破すると、1986年以来の円安水準へと突入します。
その後も165円、170円と円安が進むにもかかわらず介入が行われなければ、市場は「政府は一定程度の円安を容認している」と判断する可能性が高いと思います。
実際、日本政府は5月までの1か月間に約11.7兆円という過去最大規模の円買い介入を実施しました。
しかし、その効果は長続きせず、円安基調は再び強まっています。
11.7兆円という巨額資金を投入しても流れを変えられなかったことを見ると、市場の力の大きさを改めて感じます。
そして忘れてはならないのは、円安の影響を最も受けるのは私たち国民だということです。
円安が進めば、エネルギー価格や食料品価格、輸入品価格はさらに上昇します。
企業業績や株価には追い風になるかもしれませんが、家計にとっては物価高という形で負担が増えていきます。
もし政府がこの歴史的な円安局面でも介入を見送るのであれば、それは単に為替を放置したという話ではなく、
「ある程度の円安や物価上昇は受け入れる」
というメッセージとして市場に受け取られる可能性もあるのではないでしょうか。
161円台は単なる数字ではありません。
この先、歴史的な円安水準を突破するのか。
それとも政府が再び市場に介入するのか。
その判断は、日本の為替政策だけでなく、今後の物価や私たちの生活にも大きな影響を与えることになると思います。
私は今回の局面を、日本政府がどこまで円安を許容するのかを見極める重要な分岐点として注目しています。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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