PUBへの嗅覚 |   サテアン

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ゴキブリが食べ物の在りかまで吸い寄せられていく様子を見たことがあるだろうか?

 

 

 

僕は一度それを見届けたことがあるのだが、それはそれは凄まじい嗅覚、いや触覚?だった

 

 

 

まだ大分離れたところにいるのに、もう既にそこに食べ物があることを知っているかのように引き寄せられていくのだ

 

 

 

 

シドニーを歩いていて、僕はつくづくグレイトなPUBを見つけ出す嗅覚がゴキブリのようだなと思った

 

 

 

オーストラリアも一応ワインの国だ




フランス、イタリア、スペインと同じく、オーストラリア人も仲間内で食事を兼ねて飲む形が好きらしい




そういう文化的なものもあってか、オーストラリアのPUBはそのほとんどがBARダイニングばかりだ

 

 

 

僕が探すPUBはいつも二種類

 

 

 

共通しているのは、地元の人が集う酒場であること

 

 

 

文化も習慣も違うオーストラリアで、にぎやかで観光客の多いシドニーにおいて、そんな僕が求めるPUBを見つけ出すのは簡単ではない

 

 

 

だが僕の嗅覚はそれをも上回る

 

 

 

とおぉぉぉーーーくの方でかすかに見える少しの灯りや看板だって見逃さない

 

 

 

それだけ見えればもう十分


それが好みのPUBか、ただのPUBもどきかぐらいわかってしまう

 

 

 

きっとイギリス人なら誰もがそうだと思うが

 

 

 


一種類はポッシュな人が来るようなPUB




床がカーペット


暖炉と煙突がある


壁に何十年も前の店周辺のストリート写真が入った額縁がいくつも掛けられている


日曜日にはサンデーローストを出してくれる


丁寧で物静かな老夫婦がやっている

 

 

 

そういうところもちゃんと見つけた

 

 

 

 

(ハーバーブリッジとオペラハウスの間にある The Rocks という超観光地の通り)

 

 

 

ここはいつも僕が座る席

 

 

 

 

 

 

ちなみにこの外には広いテラス席があるのだが

 

 

 

 

 

 

ほとんどの客(観光客)は屋内を通り抜けてテラス席へ行ってしまう

 

 

 

もったいない・・・

 

 

 

唯一屋内に座る客は

 

 

 

 

 

 

こういう地元のおじさんたちだけ

 

 

 

 


もう一種類はいかにも労働者の為のPUB




床が古いフローリング、もしくは超小汚いカーペット


全体的にとにかく小汚い


友人のいなさそうな一人もんの客しか来ない


そして奴らはいつ来てもここにいる


どうやって経営が成り立っているのかわからないぐらい客が少ない


観光客どころか地元の人でも入らない


カビ臭い不味いビールしか出さない

 

 

 

それもちゃんと見つけた

 

 

 

 

 

 

それはいかにもそれがありそうな人気のないさびれた町(Waterloo)にある

 

 

 

 

 

 

カウボーイハットをかぶったおじさん

 


 

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一杯のビールと、ジュークボックスで好きな曲を聴きに来ただけの、紅の豚のような自分の世界を放つ近づきがたきおじさんもいる

 

 



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でもジュークボックスの使い方をボソッと教えてくれた。。

 

何を言っているのか全然聞き取れなかったが、、 

 

 


とにかくCoolだ!!><




奥には賭博場

 

 

 

 

 

 

英語なのか、アボリジニー語なのか、

 

店員も客も、全然聞き取れない発音だ

 

 

 


カンガルーやコアラより

 

ハーバーブリッジやオペラハウスより

 

 

 

さびれた町と不味いビールがなんとも落ち着く