恐らくファンドマネージャーが最初に学ぶ古典的なarbitrageは1929年のニューヨーク株式大暴落を前後に活躍したBenjamin Grahamのarbitrageであろう。


彼はブームに乗せられて噂話の投機で稼いでいる仲間(昨今流行の掲示板に右往左往しているネット投資家に似ている)をよそ目に財務諸表の分析(共著Security Analysis)による投資価値で銘柄区分をし、割安株を徹底して買いそのリスクヘッジとして類似業種の割高株を同額売って大成功をおさめた。


特に1929年の大暴落時には殆どの株が80~90%暴落する中でarbitrageは遺憾なくリスクヘッジ機能を果たし(損切機能が無かったとしても)投資価値の差が大きく物を言ったので大儲けにつながり一躍大スターになった。


現在では彼の静態的な分析手法よりもダイナミックな成長理論として将来利益の割引価値による投資判断が優勢だが、あくまでもそれは絵に描いた餅の値付けに過ぎないのだ、と彼は言っている。


Abtramanでは売買両建ての取引に損切指値をしておく点に注目すべきである。Signalにより割高を売り割安を買っているから時間と共に価格の乖離が起きてくるのは当然であるが、時々起こる調整局面に備えての損切指値がhigh performanceに寄与する。


言うまでも無く暴落時は買建側の損切は機能するが売建側はそのままであるから大幅に売り方で儲かることになる。