二階級において四団体を統一し、尚且つ、無敗の井上尚弥。


対してドヘニーは元世界王者のサウスポー。


さて1ラウンド、ドヘニーの重心は後ろで、ややアップライトスタイル、と言おうか。

こうした構えは防御には良いが、自身のパンチに体重が乗りにくくパンチが軽くなる。

対して井上はやや前かがみで、下がるドヘニー、前に出る井上、となり、ドヘニーは常にロープを背負う展開。


何となくドヘニーの重心がメイウェザーに見えなくもない。


こうして下がる選手を捕まえるのは、思いの外、楽ではない。

常に井上が圧力をかけ、中盤になる頃、試合が動きそうな流れで、ドヘニーが腰の痛みを訴えて棄権。


井上は勝つとコーナーポストに上がったりして歓喜するが、今回は笑顔も無し。

試合展開も試合結果も、珍味無し、と言ったところか。


長いキャリアの中では、こうした不完全燃焼の試合もあるだろうから、また気持ちを切り替えて次戦に向かうであろう。